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日本酒は「熱燗」にするとガラリと印象が変わりますので、どんなお酒でも一度は温めてみるのがおすすめ。温度変化によっても味がどんどん変わりますよ。
ちなみに家では、お酒をいれたチロリや徳利を、そのまま電気ケトルに入れて熱燗をつけています。しかしプロの御燗番(燗をつける技術者)の熱燗は別次元の美味しさですので、ぜひお店でもチャレンジしてみてください。
(熱燗のお酒はそれほど流通が多くないので、都内でお店を知りたい人はメッセージくださいませ)
ランキング結果
1位十旭日 純米酒
※画像は純米吟醸原酒になります。十旭日 純米吟醸原酒 五百万石五五 17BY 熟成酒 by Ryuichi Tsuruhara / CC BY
酒蔵 | 旭日酒造(島根県) |
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味わい | - |
アルコール度数 | 15.5% |
日本酒度 / 酸度 | +10 / 1.8 |
精米歩合 | 70% |
公式サイト | http://jujiasahi.co.jp/ |
2位不老泉 山廃仕込 特別純米原酒 参年熟成
引用元: Amazon
酒蔵 | 上原酒造(滋賀県) |
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味わい | - |
アルコール度数 | 17%~18% |
日本酒度 / 酸度 | - |
精米歩合 | 60% |
公式サイト | http://furosen.com/ |
まるで杏 !? 熟れた果実のようなトロトロ甘みをぜひ
滋賀県にある上原酒造は、近年東京でもじわじわとファンを増やしている「通好み」な酒蔵さん。
特徴は「酵母無添加」の「山廃造り」。さらっと書きましたが、いずれも自然の菌、昔ながらの乳酸を一から育てる手法にこだわる(実は、ほとんどの蔵は乳酸や酵母を添加しているのです!)すごい蔵なのです。
味わいは熟した果実のような、若干の「枯れた甘さ」と、それに負けない芯の強さ。唯一無二の個性があり、他に「似ている」お酒が浮かばないほどです。
もちろん生酒などフレッシュなものも美味しいのですが、熱燗ならば蔵で「熟成」させたタイプがおすすめ。どっしりボディのある味わいが、熱めの燗にすると華やかに開きます。
また、この上原酒造では毎年夏に「初呑み切り」という試飲会を行なっています。なかなかハードルの高いガチな催しですが、今年はなんとしても行きたい!
3位生酛のどぶ 純米にごり
引用元: Amazon
酒蔵 | 久保本家酒造(奈良県) |
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味わい | 辛口 |
アルコール度数 | 15% |
日本酒度 / 酸度 | +15 / - |
精米歩合 | 65% |
公式サイト | - |
熱々で味わって!いくらでも飲めてしまうどろどろ辛口酒
奈良県・久保本家酒造が手掛ける生酛のどぶ。搾ったお酒を粗ごししただけのため、目に見えるほどどろっどろです。
真っ白な見た目からは「甘口」をイメージしがちですが、甘さはそれほど感じません。どぶのどろどろした液体が口に入ると、酸味と骨太なコクがしっかりと感じられます。
ここまでは、とにかく玄人好み。
これを御燗にすると(しかも熱々がおすすめ!)、まさかの「清涼感」を感じます。酸味、甘みが「どぶ」って一体となり、口のなかで爆発。
飲み終わるとなぜかすっきりといい気持ち。
パンチはあるけど、飲むほどにおいしい、飲めば元気になるような、そんな不思議なお酒です。
4位にいだ しぜんしゅ 燗誂(かんあつらえ)
引用元: Amazon
酒蔵 | 仁井田本家(福島県) |
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味わい | - |
アルコール度数 | 14% |
日本酒度 / 酸度 | - |
精米歩合 | 80% |
公式サイト | https://niida1711.shop/items/5b0cea0f434c72042200159e |
これぞ「燗上がり」するお酒!隠れていた甘みが爆発!
福島県の「仁井田本家」は、自然米(農薬・化学肥料を一切使わず栽培した酒米)と純米造にこだわるナチュラルな酒蔵さんで、その美味しさ、取り組みが大きな注目を集めています。
ここはずばり、「燗上がり」するお酒として推薦します。
もちろんそのままでもとってもおいしい。お米タイプ(フルーティーではない)の甘みを軸に、こっくりとした深み、コクがあり、「自然」ならではの滋味深さがあります。
しかし、これを一度熱燗にすると、それまで見えなかった味が一気に姿を出します。単に甘み、とか旨み、ではなく、すべての味の情報量がすべて3倍になる感じです。
最早ものすごくおいしい「ごはん」です。どんなおつまみにもしっかりと合う。そのうえでずっと飲んでいたいと思うほど、飲み手に寄り添ってくれます。
ちなみに、なかなか見かけませんが、地元向けの「金寳 純米酒」が僕の一押し。安価ですが、しっかりおいしく、とにかくやさしい味わい。常備しています。
5位舞美人 山廃純米 無濾過生原酒 sanQ
引用元: Amazon
酒蔵 | 美川酒造場(福井県) |
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味わい | - |
アルコール度数 | 14.8% |
日本酒度 / 酸度 | - / 6.2 |
精米歩合 | 60% |
公式サイト | https://www.maibijin.com/product/53 |
最初は酸っぱい! それが温まると…絶妙な味わいに
今回のランキングのなかでも、もっとも好き嫌いの別れるお酒です。
第一印象は「酸っぱい!」です。バランスとかではなく、他にはないガツンとした「酸」を強く感じます。
あまりに他のお酒と違うから、「なんだこのお酒は…」と驚くほどです。
(一部ではその個性的な味わいに「変態酒」と呼ばれているそう)
しかしこの舞美人を一度温めると、大変身。
酸っぱさはあるものの、甘みとコクが花開き「濃厚なホットレモン」のようになるのです。しかし独特の香りはやっぱりある! これはもう、臭い珍味(チーズ、漬物など)と一緒に楽しんでほしいです。
それに、「クセ=美味い」と感じる人にこそおすすめしたいお酒です。
僕は特に「sanQ 舞美人」の印象が強く残っています。
お米のふくよかな甘み・甘みが優しく広がる!
僕が「御燗(温めた日本酒)の美味しさ」に目覚めたお酒です。今流行のフルーティーな香りとはまったく別の味わいなので、冷や(常温)ではじめて飲んだときは「??」となりました。
ところが温めてみると、見えなかった複雑な味わい(甘さ、旨さ、コク)がグーっと広がり、もう止まらなくなります。
地元・出雲のお米にこだわり、生産性よりも素材ごとの特徴や菌の動きを大事にする旭日酒造。自然の菌の働きを生かした昔ながらの手法「生酛」にも取り組んでいます。
季節によってさまざまな商品を出されていますが、蔵でしっかり熟成して味をのせたスタンダードな「純米」「特別純米」が大好きです。
この他、出雲のコシヒカリを使った「おろちの舞」、お米の質にとことんこだわった「生酛 御幡の元気米」もぜひ。