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1位平成狸合戦ぽんぽこ
引用元: Amazon
あらすじ・スト-リー | 豊かな自然が溢れる多摩丘陵では、タヌキたちがのんびりと暮らしていた。しかし餌場が激減し、仲間同士での争いが起き始める。実は、それは人間による、宅地造成のせいだったのだ。このままでは、住処すらもなくなってしまうと慌てたタヌキたちは、開発を阻止するため、人間たちに立ち向かう。化ける特訓をはじめ、人間の姿へとなり替わり、あの手この手で開発阻止のために行動する。しかし人間の図太さは想像をはるかに上回るもので、なかなか上手くはいかない。初めは生き生きとしていたタヌキたちだったが、次第にやる気をなくしていき……。 |
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制作年 | 1994年 |
上映時間 | 119分 |
原作 | 高畑勲 |
キャラクターデザイン | 大塚伸治 |
監督 | 高畑勲 |
プロデューサー | 鈴木敏夫 |
メインキャスト | 野々村真(正吉)、石田ゆり子(おキヨ)、三木のり平(青左衛門)、清川虹子(おろく婆)、泉谷しげる(権太)ほか |
主題歌・挿入歌 | いつでも誰かが / 上々颱風 |
制作会社 | スタジオジブリ |
公式サイト | - |
2位ハウルの動く城
引用元: Amazon
あらすじ・スト-リー | ソフィーはよくある帽子屋で働く普通の少女だった。ある日、兵隊に絡まれているところを魔法使いの青年"ハウル"に助けられるが、彼もまた追われていた。
ハウルと別れたその日の夜、ソフィーは荒れ地の魔女の呪いで90歳の老婆に姿を変えられてしまった。彼女こそが、昼間にハウルを追っていた張本人だった。 店にいられなくなり、町を出たソフィーは、不思議な"動く城"に出会う。 |
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制作年 | 2004年 |
上映時間 | 119分 |
原作 | ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いハウルと火の悪魔』 |
監督 | 宮崎駿 |
プロデューサー | 鈴木敏夫 |
メインキャスト | 倍賞千恵子(ソフィー)、木村拓哉(ハウル)、美輪明宏(荒れ地の魔女)、我修院達也(カルシファー)、神木隆之介(マルクル) |
主題歌・挿入歌 | 世界の約束 / 倍賞千恵子 |
制作会社 | スタジオジブリ |
公式サイト | - |
諷刺とユーモア
まずこの作品は高畑勲の最高傑作だと思います。変幻自在の化け狸がリゾート開発を進める人間から故郷の野山を守るためにあの手この手の作戦で対抗するという筋書きで、基本的にこの手の動物が主人公となる作品は途中で善良な人間と出会って協力を得て悪役の人間を倒して終わりというような物語になるのが通例なのですが、この作品はそのような陳腐な物語ではありません。登場する人間は皆ありのままの”人間”です。欲深い人間もいくらか登場しますが、それ以外にも家庭的な人間や動物思いの人間などの様々な種類の人間が作中に描かれます。化け狸たちは変化で人間たちを驚かせ、逆に人間の科学技術に驚かされます。つに思い立った狸たちは人間に全面戦争を仕掛けようと精鋭の組織を作ったり地方に住まう仙人を呼んだりします。工事現場では事故が多発し、ニュータウンでは怪奇騒ぎが起きたことで、一時的には工事は止まりますが、いつしか人間の関心は他へ移って、何事もなく再開します。そしてついには狸たちは拠点を襲撃され、一部の反旗を翻した狸たちは討伐されてしまいました。残りの狸は化ける技術を応用して、今も人間の群衆に紛れて生きているという印象的なラストで本作は終わります。この映画では何が描かれているのでしょうか?主人公たちは負けてしまったのでしょうか?一面的にはそうでしょう。しかし、彼等は彼等なりに懸命に生きているのです。高畑勲はそんな狸たちを快活に描き、生命の慎ましさを表しつつ、人間の存在を浮か上がらせてもいるのです。関心がすぐに移り、他の動物のことを心配する余裕無いほどに目まぐるしく変化する人間の日常を。度々として挟まれる軍記物語風のナレーションや狸に馴染んだ台詞、狸のビジュアルをリアルとフィクションで使い分けするなど、ユーモアや機知に富んだ工夫で人間への愛憎混じった感情が多分に表現された傑作です。