平成狸合戦ぽんぽこの詳細情報
あらすじ・スト-リー | 豊かな自然が溢れる多摩丘陵では、タヌキたちがのんびりと暮らしていた。しかし餌場が激減し、仲間同士での争いが起き始める。実は、それは人間による、宅地造成のせいだったのだ。このままでは、住処すらもなくなってしまうと慌てたタヌキたちは、開発を阻止するため、人間たちに立ち向かう。化ける特訓をはじめ、人間の姿へとなり替わり、あの手この手で開発阻止のために行動する。しかし人間の図太さは想像をはるかに上回るもので、なかなか上手くはいかない。初めは生き生きとしていたタヌキたちだったが、次第にやる気をなくしていき……。 |
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制作年 | 1994年 |
上映時間 | 119分 |
原作 | 高畑勲 |
キャラクターデザイン | 大塚伸治 |
監督 | 高畑勲 |
プロデューサー | 鈴木敏夫 |
脚本 | 高畑勲 |
メインキャスト | 野々村真(正吉)、石田ゆり子(おキヨ)、三木のり平(青左衛門)、清川虹子(おろく婆)、泉谷しげる(権太)ほか |
作画監督 | 大塚伸治、賀川愛 |
音楽 | 紅龍、渡野辺マント、猪野陽子、後藤まさる、古澤良治郎 |
美術 | 男鹿和雄 |
主題歌・挿入歌 | いつでも誰かが / 上々颱風 |
制作会社 | スタジオジブリ |
公式サイト | - |
参考価格 | 3,645円(税込) |
『平成狸合戦ぽんぽこ』(へいせいたぬきがっせんぽんぽこ、英題: Pom Poko)は、スタジオジブリ制作のアニメーション映画作品。原作・監督・脚本は高畑勲。1994年7月16日に公開された。 開発が進む多摩ニュータウン(多摩市)を舞台に、その一帯の狸が化学(ばけがく)を駆使して人間に対し抵抗を試みる様子を描く作品。数年に1度、日本テレビ『金曜ロードSHOW!』枠で放送されている。スタジオ内の初のCG使用作品でもある。(引用元: Wikipedia)
感想・評価
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諷刺とユーモア
まずこの作品は高畑勲の最高傑作だと思います。変幻自在の化け狸がリゾート開発を進める人間から故郷の野山を守るためにあの手この手の作戦で対抗するという筋書きで、基本的にこの手の動物が主人公となる作品は途中で善良な人間と出会って協力を得て悪役の人間を倒して終わりというような物語になるのが通例なのですが、この作品はそのような陳腐な物語ではありません。登場する人間は皆ありのままの”人間”です。欲深い人間もいくらか登場しますが、それ以外にも家庭的な人間や動物思いの人間などの様々な種類の人間が作中に描かれます。化け狸たちは変化で人間たちを驚かせ、逆に人間の科学技術に驚かされます。つに思い立った狸たちは人間に全面戦争を仕掛けようと精鋭の組織を作ったり地方に住まう仙人を呼んだりします。工事現場では事故が多発し、ニュータウンでは怪奇騒ぎが起きたことで、一時的には工事は止まりますが、いつしか人間の関心は他へ移って、何事もなく再開します。そしてついには狸たちは拠点を襲撃され、一部の反旗を翻した狸たちは討伐されてしまいました。残りの狸は化ける技術を応用して、今も人間の群衆に紛れて生きているという印象的なラストで本作は終わります。この映画では何が描かれているのでしょうか?主人公たちは負けてしまったのでしょうか?一面的にはそうでしょう。しかし、彼等は彼等なりに懸命に生きているのです。高畑勲はそんな狸たちを快活に描き、生命の慎ましさを表しつつ、人間の存在を浮か上がらせてもいるのです。関心がすぐに移り、他の動物のことを心配する余裕無いほどに目まぐるしく変化する人間の日常を。度々として挟まれる軍記物語風のナレーションや狸に馴染んだ台詞、狸のビジュアルをリアルとフィクションで使い分けするなど、ユーモアや機知に富んだ工夫で人間への愛憎混じった感情が多分に表現された傑作です。
火垂るの墓、のような何か
一見ほのぼのしていてグロも無いですが、その分不条理をたっぷり詰め込んだ作品。見ようによっては、ジブリの中で一番救いのない映画かもしれない。
もっとも、タヌキは呑気にマッ●食ってたり、春になる度にムラムラしてたりするので、案外邦画らしい邦画の一つなのかもしれない。
ゲストさんの評価
感慨深い
秋といえば山に目が行き、動物たちにとっては冬眠前の盛りどきです。
田舎では動物たちの被害が増え始め、道路では動物の死骸も多くなります。
そんな時に必死で一冬を超えるためにエサを集め人と戦うそんな姿に心を打たれます。
大人になって改めて見ると、本当に胸に打つものがあります。
やまさん30歳さんの評価
考えさせられる作品
ゲストさんの評価
なかなかエグいことやってますねジブリさん
流石のジブリ映画全体の世界観は素晴らしくたぬきのイメージをこれでもかというくらいに面白く個性的に膨らませて映画一本にまとめていることに感動です!
話の全体のテンポはかなり明るく作られていますが描いている内容はかなりエッジが効いています。
他のジブリ作品と比べて身近にリアルに感じる暗すぎるテーマだからこそのこの描き方なのかもしれませんが観た後には引きずる方も多いので好き嫌いはわかれます。
ただ人として何を背負って生きているのかを学ばせていただける作品だと思いますのでジブリの影の名作として推してます
映画マイスター
キャップさん (男性・30代)
2位(85点)の評価