きみの色に関するランキングとコメント・口コミ

読書感想文に本への文句を書いてみるみたいな

身近に自由は転がっているのに、いつも私たちは気づくことができない。そんな日々の窮屈さにフォーカスを当てたのがこの「きみの色」だ。
聖堂があって、神に1日3回お祈りするみたいなカトリックな学校は、言い方はアレだが「堅苦しさ」の象徴なのだろう。だが此処に限った話ではない。学校や社会というものはどこか堅苦しく息苦しく自分らしさを消しかねない環境だ。
そんな中でトツ子・きみ・ルイの3人は自分の“色”を思う存分解放する。そこはどこか秘密基地のような、ワクワクとドキドキが詰まった場所になっていく。
そこから生まれる音楽たちは往年のJ-POPや洋楽とは一線を画す、まさに「異色作」となっている。
そうか、こんなふうに“自由”って表現するんだ。私もライブの観客もそう感じたのだ。だからみんなして踊ってみたりノッてみたりして自由という名の世界一美しい色に、波に飲まれていく。
始めこそ地味に感じていたが、少年少女らの自分探しに葛藤する様に徐々に引き込まれる作品だった。
また色彩や表情、素振りから深掘りせずとも彼女らのバックサイドがわかるのが本当に凄い。余計なモノローグや台詞を入れず画で語ってみせたのだ。「アニメーション映画の新時代」と銘打っていたが、どうやら伊達ではなかったようだ。本当に面白かった。

Kekeさん(男性・10代以下)

3位(96点)の評価

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