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中野 瑞樹さんの「好きな果物ランキング」

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更新日: 2020/11/14
中野 瑞樹

体を張るフルーツ研究家

中野 瑞樹

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まえがき

フルーツを主食にしているので、フルーツ全般が大好きです。ただし、水もお茶も飲まない私にとって、渇いた喉を潤してくれる水分の多いフルーツは生命線。なので、『渇いた喉を潤してくれるフルーツ』を中心に選びました。

日本では、健康のために、『毎日200グラム以上の果物を食べる』ことが推奨されています〈※1〉。
また、よく病気の時に食べられるように、”消化負担が少ない”こともフルーツの特長の一つです。

しかし、一般的な食後に食べる『後フル』だと、他の食べ物と混ざってしまい、消化効率を落ちてしまいます。だから、一番いいのは『空腹時』。食事の際は、せめて一番初めに食べる『先フル』にしましょう。

一方で、フルーツは水分が多いとは言え、糖も含まれています。フルーツの種類や体質にもよりますが、一気にお腹いっぱい食べると、血糖値スパイクを起こす恐れがあります。なのでフルーツは『空腹時のちょこ食べ』がオススメです。

健康のために、おいしくて安いものが多い、旬のフルーツを中心に、毎日食べるようにしましょう♪

出典
*1:毎日くだもの200グラム!/農林水産省

ランキング結果

1

柿

カキノキ(柿の木)は、カキノキ科の1種の落葉樹である。東アジアの固有種で、特に長江流域に自生している。熟した果実は食用とされ、幹は家具材として用いられる。葉は茶の代わりとして加工され飲まれることがある。

国産メジャー果物No.1のビタミンC!

柿には、大きくわけて、『甘柿』と『渋柿』があります。
 
甘柿は、富有柿を始め、西村早生、次郎柿、筆柿、御所柿、太秋など。
 
渋柿は、刀根柿、平核無柿、 富士柿、愛宕柿など、渋が抜いてあってそのまま食べられる『渋抜き柿』が店頭でよく売られています。

特に甘柿には、ビタミンCがみかんやレモン果汁はもちろん、いちごやキウイ(緑)よりも多く、国産のメジャーフルーツNo.1の含有量を誇ります。一方、渋抜き柿は、食物繊維が多いのが特徴です。またいちごやキウイ(緑)には少し劣りますが、みかんやレモン果汁より多くのビタミンCが含まれます。〈*2〉
 
また、昔から「柿が赤くなれば医者が青くなる」と言われる通り、柿には抗酸化力や抗炎症作用のある、タンニンなどの『ポリフェノール』や、β-クリプトキサンチンやリコピンなどの『カロテノイド』が多く含まれます。

更に、柿は、廃棄量を除いた重さ当たりの、正味の『コスパがNo.1』の果物です〈*3〉。きゅうりやなすよりもコスパがいいんです。だから、「柿はお年寄りの食べ物」なんて思っているなら大間違い!

ちなみに、柿の水分量は、甘柿が83%、渋抜き柿は82%と、果物の中では少なめです〈*2〉。でも、十分追熟させれば、果肉がジュースのようになり、チューチュー吸いながら食べられます。なので柿の時季には、朝一番の渇いた喉を、甘くておいしい柿ジュースで潤しています♪しかも皮ごと食べられるので、食品ロスも減らすことができます。


出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube

2みかん

みかん

「冬ミカン」または単に「ミカン」と言う場合も、通常はウンシュウミカンを指す。甘い柑橘ということから漢字では「蜜柑」と表記される。古くは「みっかん」と読まれたが、最初の音節が短くなった。「ウンシュウ」は柑橘の名産地であった中国浙江省の温州にあやかって付けられた。

手軽に食べられ、驚異の予防効果!

昭和の冬の家族団らんと言えば、こたつに入って、みかんを食べながら、テレビを観ることでした。しかし、みかんの出荷量は、昭和48年と比べて令和元年では、77%も減少しました〈*4〉。

ちなみに日本で最もポピュラーなみかんは、温州みかんです。種があまりなく、内皮ごと食べられ、何より外皮がむきやすいので、手軽に食べられます。しかも、水分量が88%もあります〈*2〉。私にとっては冬の主食なので、週に2〜3回、八百屋さんで箱買い(10kg)をしています。

温州みかんの特徴成分は、色素成分でもある『β-クリプトキサンチン』です。β-クリプトキサンチンは、必要に応じてビタミンAに変換されます。ちなみに、温州みかんの摂取量が多いほど、血中のβ-クリプトキサンチン濃度も高いことが分かっています〈*5〉。

また、日本人を対象とした疫学研究では、血中のβ-クリプトキサンチン濃度が高い人は、そうでない人と比べて、高脂血症のリスクが34%、非アルコール性の肝臓病のリスクが49%、Ⅱ型糖尿病のリスクが57%、さらに、閉経後の女性の、骨粗しょう症のリスクは92%も低いことが分かりました〈*6〜9〉。どのくらいの温州みかんを食べればいいかというと、旬の時期に1日、M寸なら3〜4個、S寸なら5〜6個です。

出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*4:果樹生産出荷統計/農林水産省
*5:Journal of health science 48(4):350-353 · August 2002 
*6:The British Journal of Nutrition2016 Feb 26:1-8
*7:BMJ Open Diabetes Research & Care2015; 3:e000147.
*8:The British Journal of Nutrition 2015; 114(10): 1674-1682.
*9:PLoS One.2012;7(12):e52643.

3スイカ

スイカ

スイカ(西瓜、学名: Citrullus lanatus)は、果実を食用にするために栽培されるウリ科のつる性一年草。また、その果実のこと。原産は、熱帯アフリカのサバンナ地帯や砂漠地帯。西瓜の漢字は中国語の西瓜(北京語:シーグァ xīguā)に由来する。日本語のスイカは「西瓜」の唐音である。中国の西方(中央アジア)から伝来した瓜とされるためこの名称が付いた。

夏の定番に秘められた健康効果

アフリカの乾燥地原産のスイカは、実に90%が水分です。水やお茶を飲まない私にとっては、スイカが夏の主食です。渇いた体を潤してくれるので、暑い日の熱中症対策にもなります。また、量を取りやすいので、結果的にカリウムやビタミンCなど、日本人が不足しがちな栄養を摂ることができます。

スイカの特徴成分は、リコピンとシトルリンです。リコピンは、疫学研究により、高血圧(収縮期血圧)の改善について有効性が示唆されています〈*10〉。ちなみに、リコピンと言えばトマトが有名ですが、実はトマトより、赤肉スイカの方が多く含まれています〈*11〉。

一方、シトルリンはヒトでの実験研究により、血流改善や動脈硬化に対する有効性が示唆されており〈*12*13〉、赤や黄の果肉よりも果皮に近い白い部分に多く含まれています〈*14〉。

白い部分はくせがなく、シャキシャキした食感がいいので、サラダ、浅漬け、酢の物、スープなど、いろいろな料理の具材になるので、捨てずに食べるようにしましょう。

ちなみに、スイカの正味コスパ(総務省&文科省)は、トマトやなすよりも上で、コスパのいいフルーツです〈*3〉。私は皮も捨てないので、廃棄量は1%未満。スイカはにんじん並のコスパです。

出典
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube
*10:Atherosclerosis. 2017 Feb;257:100-108.
*11:Carotenoid content of U.S. foods/アメリカ農務省
*12:AJH, Volume 23, Issue 1, January 2010, p12–16
*13:International Journal of Cardiology Vol.155, Issue 2, 8 March 2012, P257-261
*14:スイカに含まれるシトルリンの分析試験結果/(株)萩原農場

4

梨

ナシ(梨)は、バラ科ナシ属の植物、もしくは果物として食用にされるその果実のこと。主なものとして、和なし(日本なし、Pyrus pyrifolia var. culta )、中国なし (P. bretschneideri) 、洋なし(西洋なし、P. communis )の3つがあり、食用として世界中で栽培される。

持統天皇も推奨した果物

梨は、日本では弥生時代には食べられ、飛鳥時代には第41代持統天皇が、五穀や栗などと共に梨の栽培を推奨していました。

梨の特徴的な成分はソルビトールとアルブチンです。ソルビトールは下剤成分の一つなので、便秘の方にオススメです。

女性に多い病気に、腎盂炎、膀胱炎、尿道炎などの尿路感染症がありますが、尿路感染症に対するお薬の有効成分の一つがアルブチンです。

梨は88%が水分です〈*2〉。熱中症対策にもなるので、特に暑い日には積極的に食べたい果物です。

ちなみに、梨の正味コスパ(総務省&文科省)は、なすやほうれんそうよりも上で、トマトとほぼ同じです〈*3〉。


出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube

5

桃

モモ(桃、学名は Amygdalus persica L.で、Prunus persica (L.) Batsch はシノニムとなっている。)はバラ科モモ属の落葉小高木。また、その果実のこと。7月から8月に実る。「桃の実」は秋の季語。球形で縦に割れているのが特徴的。果実は赤みがかった白色の薄い皮に包まれている。果肉は水分を多く含んで柔らかい。

不老長寿の仙果

桃は、古代より中国では不老長寿の仙果として親しまれ、日本でも、現存最古の歴史書である古事記に、魔除けの果実として出てきます。その功績により、桃は神様から、オホカムツミ(大いなる神の実)という名が与えられました。現在私たちが口にする桃は、明治になって、海外から入ってきた品種の桃を改良したものです。

フルーツは果糖が多いとよく言われますが、桃の糖分の大半はショ糖であり、桃には果糖はほとんど含まれていません〈*2〉。 

桃は果汁が多く、89%が水分です〈*2〉。とてもデリケートな果物なので、購入の際にベタベタ触るのはマナー違反!

お店で買われる際は、見た目に果肉がパンと張ったものがオススメ♪ 皮を引っ張ると、つるりとむけるのが食べ頃です♪

高いと思われがちな桃ですが、意外に、正味コスパ(総務省&文科省)は、れんこんよりよくて、白ねぎとほぼ同じです〈*3〉。


出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube

あとがき

本当は他のフルーツも書きたかったです。

例えば、りんごも大好きで、ほぼ毎日食べています。でもスーパーに売っているものだと、喉を潤してくれるジューシーなりんごはそうは多くないので、今回のランキングに、りんごは入れていません><

もちろん、いちご、ぶどう、メロン、すもも、さくらんぼ、びわ、洋なし、ブルーベリー、いちじく、パイナップル、バナナ、キウイ、マンゴー、マンゴスチン、パッションフルーツ、ライチ、ドリアン・・・・・大好きなフルーツならたくさんあります。

【引用参考文献】
*1:毎日くだもの200グラム!/農林水産省
  https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/fruits/f_syohi/
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube
  https://www.youtube.com/watch?v=7744wmJR0mI
*4:果樹生産出荷統計/農林水産省
*5:Journal of health science 48(4):350-353 · August 2002 
*6:The British Journal of Nutrition2016 Feb 26:1-8
*7:BMJ Open Diabetes Research & Care2015; 3:e000147.
*8:The British Journal of Nutrition 2015; 114(10): 1674-1682.
*9:PLoS One.2012;7(12):e52643.
*10:Atherosclerosis. 2017 Feb;257:100-108.
*11:Carotenoid content of U.S. foods/アメリカ農務省
*12:AJH, Volume 23, Issue 1, January 2010, p12–16
*13:International Journal of Cardiology Vol.155, Issue 2, 8 March 2012, P257-261
*14:スイカに含まれるシトルリンの分析試験結果/(株)萩原農場

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