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Twitterでシェアまえがき
日本では、健康のために、『毎日200グラム以上の果物を食べる』ことが推奨されています〈※1〉。
また、よく病気の時に食べられるように、”消化負担が少ない”こともフルーツの特長の一つです。
しかし、一般的な食後に食べる『後フル』だと、他の食べ物と混ざってしまい、消化効率を落ちてしまいます。だから、一番いいのは『空腹時』。食事の際は、せめて一番初めに食べる『先フル』にしましょう。
一方で、フルーツは水分が多いとは言え、糖も含まれています。フルーツの種類や体質にもよりますが、一気にお腹いっぱい食べると、血糖値スパイクを起こす恐れがあります。なのでフルーツは『空腹時のちょこ食べ』がオススメです。
健康のために、おいしくて安いものが多い、旬のフルーツを中心に、毎日食べるようにしましょう♪
出典
*1:毎日くだもの200グラム!/農林水産省
ランキング結果
1位柿
2位みかん
手軽に食べられ、驚異の予防効果!
昭和の冬の家族団らんと言えば、こたつに入って、みかんを食べながら、テレビを観ることでした。しかし、みかんの出荷量は、昭和48年と比べて令和元年では、77%も減少しました〈*4〉。
ちなみに日本で最もポピュラーなみかんは、温州みかんです。種があまりなく、内皮ごと食べられ、何より外皮がむきやすいので、手軽に食べられます。しかも、水分量が88%もあります〈*2〉。私にとっては冬の主食なので、週に2〜3回、八百屋さんで箱買い(10kg)をしています。
温州みかんの特徴成分は、色素成分でもある『β-クリプトキサンチン』です。β-クリプトキサンチンは、必要に応じてビタミンAに変換されます。ちなみに、温州みかんの摂取量が多いほど、血中のβ-クリプトキサンチン濃度も高いことが分かっています〈*5〉。
また、日本人を対象とした疫学研究では、血中のβ-クリプトキサンチン濃度が高い人は、そうでない人と比べて、高脂血症のリスクが34%、非アルコール性の肝臓病のリスクが49%、Ⅱ型糖尿病のリスクが57%、さらに、閉経後の女性の、骨粗しょう症のリスクは92%も低いことが分かりました〈*6〜9〉。どのくらいの温州みかんを食べればいいかというと、旬の時期に1日、M寸なら3〜4個、S寸なら5〜6個です。
出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*4:果樹生産出荷統計/農林水産省
*5:Journal of health science 48(4):350-353 · August 2002
*6:The British Journal of Nutrition2016 Feb 26:1-8
*7:BMJ Open Diabetes Research & Care2015; 3:e000147.
*8:The British Journal of Nutrition 2015; 114(10): 1674-1682.
*9:PLoS One.2012;7(12):e52643.
3位スイカ
夏の定番に秘められた健康効果
アフリカの乾燥地原産のスイカは、実に90%が水分です。水やお茶を飲まない私にとっては、スイカが夏の主食です。渇いた体を潤してくれるので、暑い日の熱中症対策にもなります。また、量を取りやすいので、結果的にカリウムやビタミンCなど、日本人が不足しがちな栄養を摂ることができます。
スイカの特徴成分は、リコピンとシトルリンです。リコピンは、疫学研究により、高血圧(収縮期血圧)の改善について有効性が示唆されています〈*10〉。ちなみに、リコピンと言えばトマトが有名ですが、実はトマトより、赤肉スイカの方が多く含まれています〈*11〉。
一方、シトルリンはヒトでの実験研究により、血流改善や動脈硬化に対する有効性が示唆されており〈*12*13〉、赤や黄の果肉よりも果皮に近い白い部分に多く含まれています〈*14〉。
白い部分はくせがなく、シャキシャキした食感がいいので、サラダ、浅漬け、酢の物、スープなど、いろいろな料理の具材になるので、捨てずに食べるようにしましょう。
ちなみに、スイカの正味コスパ(総務省&文科省)は、トマトやなすよりも上で、コスパのいいフルーツです〈*3〉。私は皮も捨てないので、廃棄量は1%未満。スイカはにんじん並のコスパです。
出典
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube
*10:Atherosclerosis. 2017 Feb;257:100-108.
*11:Carotenoid content of U.S. foods/アメリカ農務省
*12:AJH, Volume 23, Issue 1, January 2010, p12–16
*13:International Journal of Cardiology Vol.155, Issue 2, 8 March 2012, P257-261
*14:スイカに含まれるシトルリンの分析試験結果/(株)萩原農場
4位梨
持統天皇も推奨した果物
梨は、日本では弥生時代には食べられ、飛鳥時代には第41代持統天皇が、五穀や栗などと共に梨の栽培を推奨していました。
梨の特徴的な成分はソルビトールとアルブチンです。ソルビトールは下剤成分の一つなので、便秘の方にオススメです。
女性に多い病気に、腎盂炎、膀胱炎、尿道炎などの尿路感染症がありますが、尿路感染症に対するお薬の有効成分の一つがアルブチンです。
梨は88%が水分です〈*2〉。熱中症対策にもなるので、特に暑い日には積極的に食べたい果物です。
ちなみに、梨の正味コスパ(総務省&文科省)は、なすやほうれんそうよりも上で、トマトとほぼ同じです〈*3〉。
出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube
5位桃
不老長寿の仙果
桃は、古代より中国では不老長寿の仙果として親しまれ、日本でも、現存最古の歴史書である古事記に、魔除けの果実として出てきます。その功績により、桃は神様から、オホカムツミ(大いなる神の実)という名が与えられました。現在私たちが口にする桃は、明治になって、海外から入ってきた品種の桃を改良したものです。
フルーツは果糖が多いとよく言われますが、桃の糖分の大半はショ糖であり、桃には果糖はほとんど含まれていません〈*2〉。
桃は果汁が多く、89%が水分です〈*2〉。とてもデリケートな果物なので、購入の際にベタベタ触るのはマナー違反!
お店で買われる際は、見た目に果肉がパンと張ったものがオススメ♪ 皮を引っ張ると、つるりとむけるのが食べ頃です♪
高いと思われがちな桃ですが、意外に、正味コスパ(総務省&文科省)は、れんこんよりよくて、白ねぎとほぼ同じです〈*3〉。
出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube
あとがき
例えば、りんごも大好きで、ほぼ毎日食べています。でもスーパーに売っているものだと、喉を潤してくれるジューシーなりんごはそうは多くないので、今回のランキングに、りんごは入れていません><
もちろん、いちご、ぶどう、メロン、すもも、さくらんぼ、びわ、洋なし、ブルーベリー、いちじく、パイナップル、バナナ、キウイ、マンゴー、マンゴスチン、パッションフルーツ、ライチ、ドリアン・・・・・大好きなフルーツならたくさんあります。
【引用参考文献】
*1:毎日くだもの200グラム!/農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/fruits/f_syohi/
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube
https://www.youtube.com/watch?v=7744wmJR0mI
*4:果樹生産出荷統計/農林水産省
*5:Journal of health science 48(4):350-353 · August 2002
*6:The British Journal of Nutrition2016 Feb 26:1-8
*7:BMJ Open Diabetes Research & Care2015; 3:e000147.
*8:The British Journal of Nutrition 2015; 114(10): 1674-1682.
*9:PLoS One.2012;7(12):e52643.
*10:Atherosclerosis. 2017 Feb;257:100-108.
*11:Carotenoid content of U.S. foods/アメリカ農務省
*12:AJH, Volume 23, Issue 1, January 2010, p12–16
*13:International Journal of Cardiology Vol.155, Issue 2, 8 March 2012, P257-261
*14:スイカに含まれるシトルリンの分析試験結果/(株)萩原農場
国産メジャー果物No.1のビタミンC!
柿には、大きくわけて、『甘柿』と『渋柿』があります。
甘柿は、富有柿を始め、西村早生、次郎柿、筆柿、御所柿、太秋など。
渋柿は、刀根柿、平核無柿、 富士柿、愛宕柿など、渋が抜いてあってそのまま食べられる『渋抜き柿』が店頭でよく売られています。
特に甘柿には、ビタミンCがみかんやレモン果汁はもちろん、いちごやキウイ(緑)よりも多く、国産のメジャーフルーツNo.1の含有量を誇ります。一方、渋抜き柿は、食物繊維が多いのが特徴です。またいちごやキウイ(緑)には少し劣りますが、みかんやレモン果汁より多くのビタミンCが含まれます。〈*2〉
また、昔から「柿が赤くなれば医者が青くなる」と言われる通り、柿には抗酸化力や抗炎症作用のある、タンニンなどの『ポリフェノール』や、β-クリプトキサンチンやリコピンなどの『カロテノイド』が多く含まれます。
更に、柿は、廃棄量を除いた重さ当たりの、正味の『コスパがNo.1』の果物です〈*3〉。きゅうりやなすよりもコスパがいいんです。だから、「柿はお年寄りの食べ物」なんて思っているなら大間違い!
ちなみに、柿の水分量は、甘柿が83%、渋抜き柿は82%と、果物の中では少なめです〈*2〉。でも、十分追熟させれば、果肉がジュースのようになり、チューチュー吸いながら食べられます。なので柿の時季には、朝一番の渇いた喉を、甘くておいしい柿ジュースで潤しています♪しかも皮ごと食べられるので、食品ロスも減らすことができます。
出典
*2:日本食品標準成分表2015年版(七訂)/文部科学省
*3:【思い込みで損しないための】野菜とフルーツ38種類の真コスパランキング !!/中野瑞樹youtube