1分でわかる「吉田修一」
小説家・吉田修一の魅力
吉田修一は、1968年9月14日生まれ、長崎県出身の小説家。1997年に、『最後の息子』でデビューを果たしました。2002年にはエンタメ要素の強い『パレード』や、純文学要素の強い『パーク・ライフ』で芥川賞を含む文学賞を獲得し、一躍有名に。とくに、巧みな心理描写を用いた若者を題材とした作品に定評があり、幅広い年齢層の人たちから親しまれています。
吉田修一の書籍
吉田修一の代表作には、5人の若者達のルームシェアを舞台にした『パレード』(2002年)、殺人事件を題材にした長編『悪人』(2007年)、2019年に続編が刊行された青春小説『横道世之介』(2009年)などが挙げられます。ジャンルに囚われない幅広い作風の小説がたくさんあり、絶えずファンを楽しませています。
朝日新聞連載時から反響を呼んだ『国宝』
2018年、吉田修一の作家生活20周年記念作として出版された『国宝』。1964年を舞台に、梨園と極道という生い立ちの違う2人の若い役者が紡ぐ青春ストーリーであり、''歌舞伎''を題材にするという初めて試みを行った作品でもあります。これまで、若者を主人公に独特の切り口で展開するストーリーで読者を夢中にさせてきた彼。『国宝』はまさに集大成といえる作品に仕上がっています。
誰か1人に自分を見て欲しい
「悪人」という言葉は普段はあまり使わないけど、漢字を見ると意味は一目瞭然。しかし、その「悪人」もなるべくしてなったわけではない、偶然の重なりや環境が大きいはず。
この主人公の祐一は、本当は寂しくて誰か1人に見て欲しくて、その感情があらぬ方向へといってしまった。一見彼は世間から見たら犯罪者、しかしそれだけでは切り捨てられないのではないかと言うことを考えさせられた作品です。
ギャルみざわあゆ子さん
1位(100点)の評価