1分でわかる「吹奏楽コンクール」
吹奏楽の甲子園!全日本吹奏楽コンクール
一般社団法人全日本吹奏楽連盟と朝日新聞社が主催する、アマチュア吹奏楽団を対象とした音楽コンクール「全日本吹奏楽コンクール」。“吹奏楽の甲子園”とも呼ばれ、出場する演奏者たちはもちろん、演奏を聴きにくる観客たちも興奮に沸き返る白熱した舞台です。吹奏楽コンクールでは、中学・高校・大学・職場一般と部門別に設定された課題曲と自由曲を演奏し、技術点や表現点を競い合います。歴代のコンクール課題曲には、多くの人々を感動の渦に巻き込んだ名曲が揃っています。
桜のトンネルをくぐり抜けて
2012年の課題曲。比較的新しい曲ながら、人気投票では必ず上位に来ます。
平安時代、「花」といえば桜のことでした。それほど昔から日本人に愛されてきた桜は、ただ華やかなだけでなく、「はかなさ」や「別れ」をも連想させるものです。
『さくらのうた』は、桜が持つそんなイメージを見事に表現した和風テイストのメロディと、桜が風に揺れたり、花びらが舞い落ちたりする様子を思わせる可憐なリズムで、聴く者の心を強く引きつけます。
自分で演奏していても、つい感傷に浸ってしまう、そんな曲です。
以前、作曲者の福田洋介さんとこの曲について語り合ったとき、モデルの一つになっているのは福田さんが生まれ育った東京・杉並区の善福寺川公園の桜だと聞きました。
実は、オザワ部長も大学卒業後に5年ほど善福寺川公園のすぐ近くに住んでいたことがあります。
川沿いに桜並木があり、枝が川面に向かって斜めに伸びています。そして、春になると、満開の桜が川へなだれ落ちる滝のように見えます。川沿いの遊歩道を歩くと、その桜の枝の下をくぐり抜ける形になります。まるで桜のトンネルのようです。
『さくらのうた』を聴いた人は、それぞれが自分の思い出の中にある桜を想像することでしょう。
オザワ部長は、いつもこの曲のモデルとなった桜のトンネルを思い出し、それとともに当時感じていた青春の鬱屈、意味もなく切ない気持ち、好きだった人のことなどがありありと胸に迫ってきます。
なお、『さくらのうた』は後にアンサンブル版やピアノソロ版なども作られ、目黒恵梨さんによって歌詞もつけられました。いかに『さくらのうた』が多くの人に愛される名曲であるかがわかります。[続きを読む]
吹奏楽作家
オザワ部長さん
3位(70点)の評価
親しみやすい美しい旋律
「さくらのうた」は、和風テイストの吹奏楽曲で、いい意味でコンクールの課題曲らしくない曲です。
課題曲にしては、オーケストレーションが難しくずっとゆっくりなメロディーが続くのでかなり綿密に計算して演奏しないと評価されづらい作品だったなあと思います。
高校の部の全国大会では習志野高校がこれを演奏して銀賞でしたが、とても美しく緻密な演奏で名演でした。
ギャルみざわあゆ子さん
1位(100点)の評価
この上ない神曲
習志野の演奏は本当にすごいと思った。泣きながらも、みんな演奏を続けていて、胸が熱くなりました。
吹奏楽ってすごいって思った曲です。
うちの学校の卒業式ではこれを吹きます。
泣かずに吹ける自信はないです…
全世界の人に聴いて頂きたい一曲です!
ゲストさん
1位(100点)の評価