本ランキングにおける小川洋子の書籍の投票範囲は、彼女が手がける作品です。共著やアンソロジー、対談集などの作品にも投票が可能です。
【投票結果 1~13位】小川洋子の人気書籍ランキング!みんながおすすめする作品は?
このお題は投票により総合ランキングが決定
1988年に『揚羽蝶が壊れるとき』で小説家デビューを果たした芥川賞作家・小川洋子。清閑でノスタルジックな世界観と繊細な文章でゆるやかに進んでいくような作風が魅力です。今回は、みんなの投票で「小川洋子の人気書籍ランキング」を決定したいと思います。芥川賞受賞作の『妊娠カレンダー』をはじめ、『薬指の標本』や『博士の愛した数式』、『ことり』など数々の人気作がラインアップ!ランキングでは完結作品から新刊まで投票が可能です。あなたのおすすめも教えてください。
最終更新日: 2021/07/12
ランキングの前に
1分でわかる「小川洋子」
自身の卒論を改良した作品でデビューを果たした「小川洋子」
1962年、岡山県出身の「小川洋子」。結婚を機に本格的に執筆活動を始め、1988年に自身の大学の卒業論文を書き直した作品『揚羽蝶が壊れる時』が、第7回海燕新人文学賞を受賞し作家デビュー。1991年には、妊娠した姉に対する妹の悪意を日記形式の文で綴った『妊娠カレンダー』が第104回芥川賞を受賞しました。この作品はラジオドラマ化されたほか、2005年にアメリカ雑誌『ザ・ニューヨーカー』で英語版が掲載され、海外でも人気を博しています。その後は『薬指の標本』(1994年)や、『ことり』(2012年)など、純文学作家として高い評価を得ている彼女が手がけたノスタルジックな作品は、多くの読者を魅了しています。
発売2ヶ月で100万部を突破した『博士の愛した数式』
2003年に発行された『博士の愛した数式』。80分間しか記憶を持続できない数学博士と、家政婦とその息子の心のふれあいを描いたストーリーはたちまち話題となり、2004年に第55回読売文学賞、第1回本屋大賞を受賞しました。2005年に新潮文庫として文庫化されると、発売2ヶ月で100万部を突破。これは新潮文庫で史上最速記録となりました。
このランキングの投票ルール
ランキングの順位について
ランキングの順位は、ユーザーの投票によって決まります。「4つのボタン」または「ランキングを作成・編集する」から、投票対象のアイテムに1〜100の点数をつけることで、ランキング結果に影響を与える投票を行うことができます。
ランキング結果
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ブラフマン
主人公がブラフマンと名付けた小動物。どんな動物なのかは作中ではっきりと名言していないので、読者の想像力次第でどんな動物にでもなると思います。それでも共通しているところはブラフマンの愛らしさでしょう。そんな不思議で愛らしい小動物、ブラフマンとのひと夏の思いではいとしさに満ち満ちています。何気ない毎日が楽しそう。小川さんの美しい情景描写も必見。簡単に小川ワールドへと想像を飛ばすことができます。
タイトル通り、ブラフマンが死んでしまうシーンはとても悲しく涙ができました。本当に唐突な死ですが、どこか淡々としていて、死というものについての向き合い方を探っているようにも思えました。
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チェスの話
自分の殻に閉じこもりがちだった少年が、ある男性からチェスを教わって、チェスの名プレイヤーとして成長していく物語です。コンプレックスを抱えていた少年がたくさんの人たちと出会い多くのものを学び、感受するさまは見ている人になんだか勇気をくれます。ときには別れも経験し切ない思いをすることも。
チェスに興味がない、チェスのルールもわからないといった人にもオススメできる作品。事実まるでチェスのことを知らない私ですら、最初から最後まで中だるみすることなく読むことができました。
主人公の少年を含めてチェスに関わる人たちの情熱や思いの強さが素敵。小川さ[続きを読む]
チェスと少年
孤独だった少年がチェスとの出会いで、人生が大きく変わっていきます。チェスのルールがまったくわからない私でも、チェスの奥深さに魅了され、一気に引き込まれました。物語の展開も予測しない方向に進んでいって、ページを捲る手が止まりませんでした。
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人気作
映画化もされた人気作です。メインとなるのは、80分限定の記憶しかない数学博士、彼の世話をする家政婦、そんな家政婦の息子で阪神タイガースファンの少年の3人。学生時代数学が苦手だった私も、丁寧に解説してくれる博士のおかげで苦もなく読み進めることができました。数式の美しさ、その一端を知った思いです。そんな私と同じように、家政婦の「私」もどんどん数字に対して理解が進んでいきます。なので自分自身と投影させながら物語を見ていました。そして博士から少年に注がれる愛。博士との意思疎通に困っていた「私」を助けたのも、少年への愛でした。少年への愛が分かるシーンが出てくるたびに心がぽわっと暖かくなります。
終始暖かさが横たわった静かで優しいお話。[続きを読む]
リーばいさん
3位(90点)の評価
80分限定の記憶
80分しか記憶することのできない数学者と、家政婦とその息子の交流を描いたお話で、映画化もされたヒット作です。数学の素晴らしさもしれて、人の暖かさを感じることのできる名作。まさか数式を通して人と人との心を通わせ合うことができるだなんて。数学が苦手だった自分にはとても思いつかない発想でした。
思いやる気持ちがいたるところに出てきて、ほっこりできます。
ノック石さん
1位(100点)の評価
最後まで心が温まる
2004年に発行され、第55回読売文学賞と第1回本屋大賞を受賞した作品。交通事故の後遺症によって記憶が80分しか持たない「博士」と、博士のもとにやってきた家政婦で主人公の「私」、主人公の10歳の息子「ルート」との交流を描いたお話です。登場人物のあたたかさに心が動かされ、数学なんて二度とやるかと毛嫌いしていた私が数学をちょっと勉強してみようかなと感じた作品でした。この小説は、主人公が博士の家に派遣されるところから始まります。数学以外のことにほとんど興味を示さないうえに、いきなり靴のサイズを聞いてくる、ひとことで言うと変人な博士に主人公は困惑します。しかし、10歳の息子が家で留守番していると知った際は家に連れてくるように言い、息子の平らな頭を撫でながら「ルート」とあだ名をつけてくれる優しい人でした。そして、もとは赤の他人だった博士、主人公、ルートは過ごしていくうちに親しくなっていきます。たとえ記憶が何度も博士の記憶がリセットされても、また仲良くなります。ストーリーの中では、博士の数字に対するこだわりや、登場人物たちの優しさにあふれるシーンがいくつか登場しますが、私が好きなのはバースデーケーキと野球カードのくだり、完全数の部分です。(ネタバレになるから詳しくは省略します)とくに完全数の場面では私もつい調べてしまいました。最後まで登場人物たちのあたたかみが感じられ、文体もやさしいので、あまり小説になじみない人にもおすすめです。[続きを読む]
シールド乳酸菌さん
1位(100点)の評価