1分でわかる「ガンダムの最強モビルスーツ」
黒歴史を刻んだ最強機体と未来を拓く最新鋭機
1979年の放映開始以来、広大な宇宙世紀から未来の世界まで、さまざまな時代と物語が描かれてきた『ガンダムシリーズ』。その歴史の中で、数多のモビルスーツが登場し、壮絶な名バトルや感動的な名シーンが誕生してきました。作品に登場する「∀ガンダム」は、月光蝶と呼ばれる強力な兵器で文明を消滅させた機体として知られ、「黒歴史」という言葉を生み出しました。
規格外の能力をもつガンダムたち
前述の「∀ガンダム」以外にも、高い性能を誇る機体は少なくありません。未知の兵器サイコフレームで地球の危機を救った「νガンダム」や、機体の量子化という離れ業を可能にする「ダブルオーライザー」、規格外の推力を誇る「V2ガンダム」などのモビルスーツがあります。さらに、近年話題となった『機動戦士ガンダム 水星の魔女』や『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』からも、その名を轟かせた強力な機体が多数登場しています。
∀ガンダム
「∀ガンダム」は、月に封印されていたモビルスーツであり、その最大の特徴は「月光蝶」と呼ばれる極めて強力な能力です。月光蝶は、機体からナノマシンを散布することで、地球上のあらゆる人工物を砂状に分解・消滅させる能力を持ち、かつて地球の文明を複数回にわたってリセットし、「黒歴史」という言葉を生み出しました。自己再生・自己増殖能力も備え、ビームライフルやガンダムハンマーといった武装も携行します。パイロットのロラン・セアックの穏やかな性格とは裏腹に、世界を終わらせるほどの圧倒的な破壊力を秘めた機体です。
νガンダム
宇宙世紀を舞台とする「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場する「νガンダム」は、アムロ・レイが設計したとされる高性能モビルスーツです。最大の特徴は、サイコフレームを全身に組み込んでいる点にあります。サイコフレームはパイロットの感応波を増幅し、機体制御を飛躍的に向上させる画期的な技術であり、これによってνガンダムはパイロットの思考に直結した精密な動きと高い運動性能を発揮しました。背部に装備された「フィン・ファンネル」は、オールレンジ攻撃やビームバリア形成にも使用できる強力な武装です。アムロの意思とνガンダムのサイコフレームが共振することで、小惑星アクシズの地球落下を阻止するという奇跡を起こしました。
ダブルオーライザー
「機動戦士ガンダム00」に登場する「ダブルオーライザー」は、2基のGNドライヴを同調させる「ツインドライヴシステム」を搭載しています。これにより、単基のGNドライヴを搭載する機体の数乗にも及ぶ、莫大な量のGN粒子を生成可能です。この圧倒的な粒子量によって、機体を量子化させ、物理法則を無視した瞬間移動や敵の攻撃を透過するといった離れ業を可能にしました。さらに、パイロットである刹那・F・セイエイがイノベイターとして覚醒したことで、トランザム発動時の性能向上と相まって、人類の未来を左右するほどの力を見せつけました。
V2ガンダム
「機動戦士Vガンダム」に登場する「V2ガンダム」は、宇宙世紀におけるモビルスーツ技術の到達点の一つとされています。最大の特徴は、背部に搭載された「ミノフスキー・ドライブ」で、これは推力発生だけでなく、攻防一体の「光の翼」を形成する能力を持ちます。光の翼は敵機を切り裂くビームサーベルとして機能するだけでなく、強力な推進力と防御フィールドとしても機能し、V2ガンダムを規格外の機動力と攻撃力を持つ機体へと昇華させました。パイロットのウッソ・エヴィンの驚異的な操縦技術と相まって、数々の激戦をくぐり抜けました。
ユニコーンガンダム
「機動戦士ガンダムUC」の主役機である「ユニコーンガンダム」は、その純白のボディから「可能性の獣」とも称されます。その真の力は、全身に搭載されたサイコフレームによって発揮される「NT-D(ニュータイプ・デストロイヤー)システム」にあります。NT-D発動時には、機体装甲が展開しサイコフレームが露出し、機体性能が飛躍的に向上します。さらに、敵のサイコミュ兵器を強制的に掌握する能力を持つことで、ニュータイプ専用機の脅威となります。パイロットのバナージ・リンクスが内に秘める「希望」や「可能性」に呼応し、常識を覆す力を発揮しました。
Zガンダム
「機動戦士Zガンダム」の主役機である「Zガンダム」は、エゥーゴが開発した画期的な可変モビルスーツ(TMS)です。MS形態から高速飛行形態であるウェイブライダーへと変形することで、大気圏突入能力や高い機動性を獲得しました。また、パイロットであるカミーユ・ビダンの強大なニュータイプ能力に呼応し、彼の感情が機体性能に影響を与える「バイオセンサー」を搭載。これにより、時に超常的な力を発揮し、搭乗者の精神状態によっては限界以上の能力を引き出すこともありました。
ガンダム・エアリアル改修型
「機動戦士ガンダム 水星の魔女」に登場する「ガンダム・エアリアル改修型」は、GUNDフォーマットと呼ばれる人体の拡張技術を兵器転用した「GUND-ARM(ガンダム)」の一機です。その最大の脅威は、分離・合体する複数の「ビットステイヴ」にあります。ビットステイヴは、オールレンジ攻撃やシールド防御、さらにはGUNDビットライフルへの合体など、多岐にわたる運用が可能です。パイロットのスレッタ・マーキュリーと、その中に宿るエリクト・サマヤの人格がパーメットスコアを上昇させることで、機体性能とビットの能力は際限なく向上し、データストームという現象を引き起こしながら、見る者を圧倒する戦闘力を発揮しました。
ライジングフリーダムガンダム
「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」に登場する「ライジングフリーダムガンダム」は、キラ・ヤマトが搭乗する最新鋭の核動力モビルスーツです。CE(コズミック・イラ)世界の最高峰の技術が結集されており、特に背部に装備された「プラウドディフェンダー」は、分離してドラグーン・システムとしてオールレンジ攻撃が可能なだけでなく、シールドとしても機能します。また、ウェイブライダーに似たMA形態に変形可能で、高速戦闘と汎用性を両立しています。高エネルギービームライフルやレールガンなど強力な武装も搭載し、キラ・ヤマトの操縦技術と相まって、その名の通り新たな自由をもたらす圧倒的な存在感を放ちました。
デスティニーガンダムSpecII
同じく「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」でシン・アスカが搭乗する「デスティニーガンダムSpecII」は、TVシリーズ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場したデスティニーガンダムの改良強化型です。背部の「光の翼(ヴォワチュール・リュミエール)」による超高速移動と残像効果は健在で、敵を翻弄します。高エネルギー長射程ビーム砲「アロンダイト」や高エネルギー長距離ビーム砲「フラッシュエッジ2」、そして掌部ビーム砲「パルマフィオキーナ」といった多彩かつ強力な武装を多数装備し、単機で複数の敵を圧倒する能力を持ちます。
ニュータイプ専用機とは
“ニュータイプ”とは、宇宙空間への適応によって、常人にはない特殊な感覚や感応能力を持つとされる人間のことです。具体的には、敵の攻撃を事前に察知したり、離れた相手と精神的に交信したりする能力を指します。このようなニュータイプの能力を最大限に引き出すために開発されたのが「ニュータイプ専用機」です。これらの機体は、「サイコミュシステム」と呼ばれる、パイロットの脳波や意思を機体や武装に直接反映させる技術を搭載しています。これにより、遠隔操作が可能な「ファンネル」や「ビット」といったオールレンジ攻撃兵器を制御したり、機体性能そのものをパイロットの精神力によって限界以上に引き出したりすることが可能となります。