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平塚為広に関するランキングとコメント・口コミ

平塚為広

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51.3

(67人の評価)

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平塚為広の詳細情報

生没年不明~1600年

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戦国武将・大名ランキングでのコメント・口コミ

「情義」のために命を捨てる

天下分け目の関ヶ原の戦いでは、戦場で三名の大名(一万石以上の領主)が討ち死にしました。彼らはいずれも石田三成が実質的な指揮を執る西軍に属し、副将格だった五万石の大谷吉継、一万石の戸田重政、そして決戦の直前に美濃(岐阜県南部)垂水・一万二千石の大名へと累進したばかりの為広です。

三成の盟友だった吉継は、敗北を予想しながらも味方した〝情義の人〟として戦国ファンに人気がありますが、私からすればこの為広こそ、吉継に勝るとも劣らない情義の武将として世間にもっと広く知ってもらいたい人物。
吉継とは古くからの交誼や恩義があり、彼と共に挙兵を思い留まるよう三成の説得に当たったのも為広でした。このことから、為広は腕力だけが達者な武将ではなく、先を見通す政治感覚にも優れた一面を持っていたのでしょう。

しかし、三成の決意は固く、吉継が根負けすると、為広も吉継との誼の深さから西軍に与します。決戦の日、為広が率いる精兵は三百六十人と決して多くありませんが、吉継の前衛隊として奮戦し、西軍優勢な序盤の展開に寄与しました。ところが西軍の有力大名・小早川秀秋の裏切りによって戦況は一変。寡兵の為広隊は小早川の大軍を迎え撃って何度となく撃退し、東軍大将・徳川家康から密かに派遣されていた軍監・奥平貞治に致命傷(後に死亡)を与えるなど目覚ましい活躍を繰り広げます。

しかしその一方で、西軍諸隊は勢いを得た東軍の猛攻を支えられず、次々と崩壊。敗北を悟った為広は吉継に自決の時間を与えるべく、得意の薙刀を振るって敵中に飛び込み、有力な士を次々と倒す鬼神の働きをした末、押し寄せる東軍将兵に包囲されて壮絶な最期を遂げます。
その直前、戦闘のわずかな合間に、為広は討ち取ったばかりの敵将の首に辞世の句を添えて吉継に届けました。「名のために捨つる命は惜しからじ つひにとまらぬ浮世と思へば(武士としての名誉のために捨てる命は惜しくない 永遠に生きられないのがこの世なのだから)」。

殺し合いの最中、和歌という知的にして文化的な手法と、首を添え物に代えた戦士らしい演出で別れのメッセージを受け取った吉継は、きっと心打たれたことでしょう。西軍大名の大半は、敗勢が確実になると戦場を次々に逃げ出しましたが、絶望的な状況の中で留まり、武士の意地を見せ、華々しく散った為広の姿を想像する度、私は心が揺さぶられてならないのです。

瀧津 孝

作家・日本史激動期研究家

瀧津 孝さん (男性・60代以上)

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