ネムルバカに関するランキングと感想・評価

ゆっくりでいいから、起きろ。

母親に
「今度『ネムルバカ』って映画観てくるわ」
と言うと、
「何？あんたのこと笑？」
と言われたが、本当に私のことでしかなかった。
私はこれ以上に登場人物に共感できる作品を知らない。こんな気持ちを知らない。ゼロ年代に発表された原作だが、これは間違いなく、行き場がなく、迷う令和のティーンエイジャーのための映画だ。
「何かしたいことがあるけど、何ができるのかわからない」
私はずっとこんな思いをしてきた。心の拠り所であるフィクションにもきっと理解されないまま生涯を終えるのだろうと思っていた。やっと分かってもらえた。ただただそれが嬉しかった。中でも“駄サイクル”という概念は特に衝撃的で、私の心の呪縛を上手く言語化してくれたようで本当に心地が良かった。私がこのサイトで感想を書いているのも、コメントへの返信機能と低評価の表示がないことに甘えて他人の意見の介入を防ぎたいからなので、もっと自分の感じたことを広く伝えたいなら変えなければならないと強く危機感を感じた。そして、クリエイターになりたいと言いながらなんの勉強もせずにいる自分。1日に何か一つでも自分のためになることをせずネットの海に脳を溺れさせ続ける自分。行動力のない自分考える力のない自分外の世界に怯えるのをやめられない自分退屈な自分生きた心地のない自分…そんな哀れな自分が全てフラッシュバックしてきた。
改めて私はまだまだ“ネムルバカ”なんだなと思い知った。そうはっきりと言ってくれたこの作品に感謝しかない。

みんラン歴4年目、最も苦しみ悩みながら書いた感想でした。

Kekeさん(男性・10代以下)

3位(80点)の評価

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