【人気投票 1~20位】京極夏彦の書籍ランキング!みんながおすすめする作品は?
このお題は投票により総合ランキングが決定
妖怪小説・時代小説を多く手掛け、妖怪研究家としても知られる京極夏彦。そこで今回は『京極夏彦作品』のおすすめランキングを皆さんの人気投票により決定!激動の幕末を鬼として生きた新撰組副長の物語『ヒトごろし』や、アニメ化・漫画化・映画化もされたデビュー以来の人気シリーズ『巷説百物語』、デビュー作である姑獲鳥の夏を含む人気シリーズ『百鬼夜行』など代表作は何位にランクインしたのか!?あなたを夢中にさせた作品も教えてください。
最終更新日: 2024/11/10
ランキングの前に
1分でわかる「京極夏彦」
ホラー小説の大家「京極夏彦」
1963年生まれ、北海道出身の作家「京極夏彦」。1994年に『姑獲鳥の夏』でデビューします。この作品がきっかけで『メフィスト賞』が創設されるなど小説業界に大きな影響を与えました。また『姑獲鳥の夏』を第1作として、アニメ化もされた名作『魍魎の匣』や『狂骨の夢』、『鉄鼠の檻』などが百鬼夜行シリーズと呼ばれ、人気を博します。このシリーズは、妖怪と推理を掛け合わせた、新しい推理小説のスタイルとして確立されました。その他にも最初にアニメ化された作品『巷説百物語』や唐沢寿明主演で映画化された『嗤う伊右衛門』や衝撃なタイトル『死ねばいいのに』などを世に送り出します。近年では2018年に『ヒトごろし』、2019年に『ヒトでなし: 金剛界の章』を発表。多くのファンが新刊を心待ちにしています。
始まりは暇つぶし
京極夏彦は元々、アートディレクターとして働いていました。しかしバブルの崩壊により仕事が減ります。必然的に仕事がすぐ終わってしまい暇になってしまいますが、早く帰るのは同僚に悪いと思い、終業時までの暇潰しにと小説の執筆を始めました。身内に見せるだけにするつもりが「お金がない」「子供が産まれる」などの理由から、講談社に自分の書いた小説を送ります。これが代表作『姑獲鳥の夏』でした。
ユーザーのバッジについて
京極夏彦の作品を全作品読んだことがある。
京極夏彦の作品を15作品以上読んだことがある。
京極夏彦の作品を5作品以上読んだことがある。
ランキングの順位について
ランキングの順位は、ユーザーの投票によって決まります。「4つのボタン」または「ランキングを作成・編集する」から、投票対象のアイテムに1〜100の点数をつけることで、ランキング結果に影響を与える投票を行うことができます。
ランキング結果
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1作目にして最高傑作
京極堂シリーズ第1作目の姑獲鳥の夏は、不気味で非常識なのにカラクリがわかれば常識的な内容。
個人的には妖怪推理小説と呼んでいるが、このシリーズには妖怪は一切登場しない。
否、登場しても実際にはいないのである。
なぜなら、本書の言葉を借りて言うのであれば「世の中には不思議なことなどないのだよ」ということである。
キャラクターの個性が立っていて、ショッキングな場面で間抜けな人物もちらほら見受けられる。
そこが京極堂シリーズの特徴だと考えている。
この世には不思議なものなど何もないのだよ
百鬼夜行シリーズの原点。衝撃的な作品でした。奇怪な事件を妖怪にたとえて、延々と続く京極堂の蘊蓄は非常に奥が深く、その膨大な知識と情報量に驚きました。憑き物落としという儀式で、深層心理を暴き真相を解明する京極堂の手法は斬新でした。結局、関口君の胡乱さが根源だったわけですが、人は思い込みで見えているものが見えなかったり、見えないものが見えたりするものだと、つくづく思いました。関口君は奥さんをもっと大切にしないといけません。
報告夏の小説。
京極堂シリーズの第一作として強烈なインパクトを残しました。狂気に満ちた世界の中で、印象に残る夏の蒸し暑さ。膨大な知識と論理によって「憑き物」を落としていくという、リアルのみの中から妖怪という装置を解き明かしていく京極堂節の開幕となる記念碑的作品。
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坊主小説
レギュラーメンバー以外、ほぼ坊さん。「禅」を話題の中心に捉えた、雪深い山奥のお寺でおこる連続殺人事件です。1300ページ以上にも及ぶ大作ですが、扱う事件は1件(連続坊さん殺害事件)だけ。魍魎や狂骨、絡新婦のような多層構造ではなくてシンプルな構成です。そのぶん謎解き要素が強くなっています。
報告限定された状況下で起きる事件が、一気に解決される爽快感があります。
一般的に『京極堂シリーズ』と呼ばれるシリーズにおいて、推理小説らしい雰囲気がある本作は、珍しい部類に入るかも知れません。
雪に閉ざされた禅寺で起きる殺人事件と、その背景にある壮大な物語と人間の業が絶妙な配分で描かれており、読者を飽きさせません。
『姑獲鳥の夏』との関連もあり、「この人そういえば」と読み返したくなる配置も見事です。
読後感が何とも言えない作品もある中で、この作品の結末には救いが用意されている点も注目したいところです。
2位(95点)の評価
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あなたが蜘蛛だったのですね
百鬼夜行シリーズは全作品読みましたが、「絡新婦の理」が最高傑作だと思います。1400ページ越えを一気に読破しました。蜘蛛の糸のように張り巡らされた仕掛けにより、犯人の意識外で繰り返される犯罪、糸の中心にいる真犯人には絶対にたどりつけない仕組み、一見何の関係も無い事件が時と場所を超えてつながっていく様は、お見事としか言いようがありません。冒頭の描写が結末へつながる構成は美しくさえあります。シリーズ最高傑作です。
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おんぎょうしたてまつる
神も仏もない虚しい人の世を、嘘の妖怪や化け物を使って帳尻を合わせて収める悪党のお話です。小股潜りの又市、山猫廻しのおぎん、事触れの治平ら、悪党を名乗りながらも非道は行わない裏の人間と、とある事件でかかわった堅気の主人公 山岡百介。好奇心旺盛な百介はどんどん裏へ引き込まれていきます。最終的に又市、おぎんは百介を表へ追い返しますが、百介は彼らと過ごした時間を、生涯忘れられませんでした。
報告アニメ化、漫画化もされた、現在もシリーズが続いている名作。
時代は江戸、巷の噂を収集するのが趣味の主人公がひょんなことから裏の社会と通じるようになっていくストーリー。
表の社会に生きにくさを感じている主人公が、表と裏のはざまで揺れる心情がリアルに描かれている点が素晴らしい。
世の中の困りごとを、口八丁手八丁で怪異の仕業に見せかけて解決していく、というのがストーリー展開の軸となっていて、
どうにもならない感情の矛先、人の世の悲しさ、のようなものを感じられる一冊。
1位(100点)の評価
勧善懲悪とも言い切れないけれど、何とも魅力的な又市がいます。
京極夏彦氏が直木賞を受賞した『後巷説百物語』のシリーズですが、小悪党が様々な事件を怪奇に見立てて解決していくのが、痛快でもあります。
ただ、京極作品の多くに通底する人の業というものは、本作品でもそこここにちりばめられており、それが深みを与えているように思います。
主人公の又市が、多くの謎を孕んで飄々としているのがまたいいのです。そして先生と呼ばれる語り部の山岡百介は、読者の代わりのように彼らと関わっていきます。
単品でも読めますが、シリーズ全てを読むと、さらに面白い作品です。
5位(75点)の評価
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小雪主演で映画化もされた名作。
四谷怪談を京極夏彦がアレンジ、改編した作品。
それぞれの理由で世間から揶揄されることの多い夫婦の愛の物語。
いわゆる『普通』であることを求めれる時代(江戸時代)に、他とは違う個性を持った二人が、紆余曲折あり惹かれあうストーリー。
最後の最後まで幸せとは何か、を考えさせられる一冊。
2位(85点)の評価
美しい、とにかく美しい。新たな切り口で語られる『四谷怪談』です。
類型的な『四谷怪談』と決定的に違うところは、民谷伊右衛門とお岩との関係です。
それはおどろおどろしく恐ろしい『四谷怪談』とは、まったく解釈が異なるのです。
『巷説百物語』の主人公である又市が狂言回しとして出てきますが、彼の口で語られる二人の関係性は、まるで切ないラブストーリーでも読んでいるかのようです。
互いに互いを思い過ぎてすれ違い、悲劇的な結末へと共に手を取って駆け出していくような物語は、涙なくしては読めませんでした。
ラストシーンは、いつ読み返しても泣いてしまいます。どうして二人で幸せになる道を選ばなかったのか、とつい思ってしま[続きを読む]
3位(90点)の評価
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シリーズ1の大作
支度と始末の分冊になりますが、2000ページ近い大作です。複数の強力な勢力が絡み合い混沌とするさまは、まさに宴といった賑やかな雰囲気です。極限まで広げた風呂敷を一気にたたんでいく手腕は見事です。ただ、宴の中心にあったもの、それは意外でもあり、、、、なんだか少し寂しくなりました。でも間違いなく大作です。
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巷説百物語、続巷説百物語の後日譚となる作品。
時代は明治に移り、巷説百物語同様、巷の噂を収集する主人公視点で物語は進む。
時代が変わり、周囲の価値観が大きく変わっていく中、取り残されている感覚を味わう主人公。
怪異を信じる人も少なくなり、巷の噂も減ってきた中、主人公は非日常であった裏の社会とのつながりを回顧することが増えていく。
美化されていく過去への逃避、前に進む勇気などが主人公を通して描かれている良作。
3位(70点)の評価
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すっきりしない京極ワールド全開の短編集
単純に読みやすいのが理由としてある。
京極堂シリーズよりも時代は現代で、当たり前の日常の中でネガティブな感情を持った各章の主人公が、最終的には「死ねばいいのに」なんて言ってしまう後味の悪い物語。
死ねばいいのにと言った後何かが起こるわけでもないが、そこが後味の悪さを際立たせる一冊。
タイトルからすでに驚愕の1冊
タイトルのインパクトももちろんですが、内容も含めて読了後の衝撃は忘れられない1冊です。1人の女性の死をめぐって彼女に関わる登場人物たちの話を聞いていくというストーリーなのですが、その単純さを甘くみてはいけない1冊です。心をえぐられるような、なんとも言えない感覚を味わって、人生を振り返るきっかけになるかもしれない本です。
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いつもと違う京極夏彦を読みたいなら、これです!
豆腐を持っている以外は、特に何をするわけでも無い「豆腐小僧」という妖怪が主人公です。
深田恭子さんを豆腐小僧の声優として起用した、アニメ作品もあります。そちらも大変に可愛らしく、「そうそう、豆腐小僧ってこんな感じ!」と思わせてくれる良作でした。
いつも陰鬱な印象のある京極夏彦作品において、この作品は特殊とも言えます。
とにかく可愛い! 色々な妖怪と出会い、成長し、けれど本質は変わらない(妖怪ですので変われないのですが)点が良いのです。
ほんわかしたい気分の時に読みたくなる一冊です。
4位(85点)の評価
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期待の京極堂シリーズ2作目
なんと言っても本が分厚い。
読み終えるまでに何時間かかったか数えられない。
しかし、読み終えたときの快感と「今回も一件落着で終わった……。」という感情が津波のように押し寄せてくる。
冒頭から気味の悪い京極ワールド全開の内容となっているが、姑獲鳥の夏を読み終えてからがおすすめ。
ゆっきーさん
3位(90点)の評価
絡みあう感情と人間関係、美と醜、正気と狂気が対照的に描かれている点です。
京極堂を初めとしたメインメンバーの大半が、本作品の中に登場する事件に関わっています。
命とは、美とは、正気とは、幸福とは、愛とは、という問いかけに対して、対照的な事象や主張が出てきて、それらが一つの結末に向かって収斂していく様子は圧巻の一言。
それらの収斂を経たラストシーンが、それまでのプロセスゆえにとても美しいのです。
傍から見れば、ただの狂気。ですがそれは、それまでのプロセスを読んできた読者にとって、確かに幸福の一形態なのだろうと感じ、哀しさも同時に感じるという読後感は、この作品独特のものではないでしょうか。
Das Paradiesさん
1位(100点)の評価
覗いてはいけない世界を覗いてしまった
とある偏愛をする登場人物の描写が凄すぎて、その登場人物の深淵を覗きこんだような感覚に陥った作品。さらに恐ろしかったのは自分まで彼の偏愛に対しておぞましいと思わずそれもまた一つの愛の形だったのだろうか、などと思わされてしまうくらいにその登場人物が魅力的だったこと。
よっぺいさん
4位(85点)の評価