1分でわかる「児童文学」
非常に幅広い児童文学の定義

モモ(ミヒャエル・エンデ)
(引用元: Amazon)
児童文学とは、0歳から12歳前頃までの子供、あるいは10代の少年少女までを対象にした文学作品のこと。意図的に子供向けにかかれた本や、子供向けに大人が選ぶ本、子供が好んで選ぶ本などと幅広い定義が存在します。また、0歳~5歳児向けの絵本、読み書きを覚えた5歳~7歳向けの童話・昔話というように年齢層と発達段階によるジャンル分けがされることもあり、場合によっては13歳以降のティーンエイジャー向けのヤングアダルト小説も含みます。
多めの挿絵や大人にも響く内容が魅力
定義が非常に曖昧な児童書ですが、子どもにも読みやすいようにイラストが多く添えられることが共通の特徴として挙げられます。また、内容の多くは子どもの成長への感化を念頭に置いた教育的な意図を含み、物事の本質を語っている場合もあります。児童から大人にまで受け入れられ、国や世代を超えて読みつがれる名作や、ベストセラー・ロングセラー作品が数多く存在するのも児童書ならではの魅力です。
現代社会への痛快な一撃
時間を稼いでより豊かな生活を送るために我々が築き上げた現代社会のあり方を、モモという純真無垢な女の子を通して見つめ直し、多くの現代人が陥っている自己矛盾を暴いてくれる児童文学。なぜ子どもは学校に行って勉強しなければならないのか?なぜ大人は働いてばかりいるのか?など人生の根本的な疑問にぶつかったときにぜひ読ませたい作品。扱うテーマは大人向けではあるもののファンタジー要素も多く散りばめられており、児童文学としての傑作と言えます。
ケナガワさん
1位(100点)の評価
ドラマでも出てきましたね
今放送中の「35歳の少女」でもこの作品を主人公の少女が読んでいました。私も小学生の頃に読んだ作品ですが、物語に登場する「時間どろぼう」とは何かを深く考えさせられました。登場人物の灰色の男たちは不気味ですしね。物語は現実には起こり得ない設定ですが、名言も多く、私たちのこれからの生活に活かしていこうと思えることも多いです。大人になった今ももう1度読んでみたい作品です。私の子供はまだ小さいですが、小学生ぐらいになったらおすすめしてみたいです。
keyu山田さん
1位(100点)の評価
哲学すら感じさせるドイツ児童文学の傑作
時間を奪う灰色の男たちというのは、まさしく私が暮らしている現代社会そのもの。児童文学でありながら強烈な文明批判を秘めています。
みきたにあやめさん
1位(100点)の評価