スパイの妻(映画)に関するランキングと感想・評価
公式動画: Youtube
スパイの妻(映画)の詳細情報
制作年 | 2020年 |
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上映時間 | 115分 |
監督 | 黒沢清 |
脚本 | 濱口竜介、野原位 |
メインキャスト | 蒼井優(福原聡子)、高橋一生(福原優作)、東出昌大(津森泰治)、坂東龍汰(竹下文雄)ほか |
主題歌・挿入歌 | - |
公式サイト | https://wos.bitters.co.jp/ |
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感想・評価
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歴史の闇と夫婦の愛が交錯するサスペンス・メロドラマ
この秋、とっておきの恋愛映画と言えるのが、高橋一生と蒼井優が夫婦を演じる『スパイの妻』でしょう。日米開戦を目前に控えた1940年の神戸を舞台に、夫が満州から持ち帰った“秘密”をめぐって、妻が疑いの目を向けます。
夫との愛を貫くか? 国家への忠誠を貫くか? そして国家を揺るがす恐るべき“秘密”とは? 妻と幼なじみの青年を演じる憲兵分隊長(東出昌大)との三角関係も交錯する一級のサスペンス・メロドラマになっています。
この作品には〈映画〉が大きく関わってきます。当時のホームビデオにあたる9.5mmのフィルムカメラで高橋一生が蒼井優主演で自主映画を撮るという遊び心あふれたシーンもあるのですが、そのカメラが、“秘密”をめぐって重要な役割りを果たします。
個人で映像を記録できるようになったことで、たった1人でも国家を相手に戦うことができるようになった時代。それは携帯で動画を撮影し、SNSで拡散できるようになった現代と重ねて見ることもできるでしょう。
何と言っても素晴らしいのが、高橋一生と蒼井優の演技です。当時の喋り方を再現することに現代の俳優は苦労するといいます。 ゆりやんレトリィバァのネタにもありますが、昔の日本映画に出てくる俳優の喋り方に似せようとすると、申し訳ないのですが失笑ものの演技になってしまうことも少なくありません。
ところが高橋一生と蒼井優は、洗練された身のこなしと喋り方を、自分の演技として取り入れて成立させているのです。
こうした面も含めて劇中のセリフを引用するなら、「お見事!」と言いたなる場面に満ちた、歴史の闇と夫婦の愛が交錯する一大叙事詩になっています。
映画評論家
吉田 伊知郎さん (男性・40代)
1位(100点)の評価