阪急電車 片道15分の奇跡の詳細情報
制作年 | 2011年 |
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上映時間 | 120分 |
原作 | 有川浩『阪急電車』 |
監督 | 三宅喜重 |
脚本 | 岡田惠和 |
メインキャスト | 中谷美紀(高瀬翔子)、戸田恵梨香(森岡ミサ)、宮本信子(萩原時江)、南果歩(伊藤康江)、谷村美月(権田原美帆)、有村架純(門田悦子)、芦田愛菜(萩原亜美)、勝地涼(小坂圭一)ほか |
制作 | 重松圭一 |
製作総指揮 | 籏啓祝、服部洋、小玉圭太、若林常夫、三宅容介、伊藤隆範、村上博保 |
主題歌・挿入歌 | ホーム / aiko |
公式サイト | - |
参考価格 | 3,590円(税込) |
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感想・評価
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まさに「一期一会」
映画ではもちろん誇張されたように電車に乗り合わせた人々の気持ち・思いが錯綜するが、現実社会でも声や行動にこそ重さなくても似たような経験は誰にでもあると思う。クローズアップされる演者がすべて魅力的で、このような人と知り合いたいと思う。なかでも中谷美紀が演じた翔子。ものすごく感情移入した。嫌なことがあっても偶然電車に乗り合わせた時江にアドバイスをもらい、自分らしさを取り戻しくいく姿は素敵だった。私自身が翔子に似たタイプなので、あのようなことをこれからの人生を歩む子に教えられるようになりたいし、肩の力を抜いて生きる選択もできるようになりたい。人との出会い、そこから得るもの、それが凝縮された良質な映画だと思う。
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人々を「元気にした」実績は恐らく世界一
いくつかのストーリーが同時進行し、後半に絡み合う群像劇。主な登場人物は男女8人だが、みな一人ぼっちで、誰一人勝ち組なんてヤツはいない。名もなき生活者たちだ。映画は阪急電鉄今津線に乗り合わせた、そんな彼らの物語を丁寧に紡いでゆく。
弱きものに寄り添う視点で描かれた、無力な人同士が助け合うまっとうな人間ドラマ。実はこれ、偶然にも東日本大震災直後に封切られ、多くの日本人を「元気づけた」映画だ。その意味で、この作品ほど「元気にしてくれる」映画はほかにないだろう。実績でいえば世界一だ。
今日まで生きててよかった、報われたと感じさせてくれる良作。私は本作を、苦労を知る大人たちにこそ見てほしい。「この大変な時代に生きる弱き人々よ、無力感にさいなまれる事なかれ。君たちの生き方は決して間違っていない」とのメッセージを、心の奥に届けてくれるはずだ。
映画批評家
前田 有一さん (男性)
3位(75点)の評価