トニー滝谷の詳細情報
制作年 | 2005年 |
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上映時間 | 75分 |
原作 | 村上春樹『トニー滝谷』 |
監督 | 市川準 |
脚本 | 市川準 |
メインキャスト | イッセー尾形(トニー滝谷/滝谷省三郎)、宮沢りえ(A子/B子)、篠原孝文(トニー少年)、四方堂亘(絵画教室の先生)、西島秀俊(語り)ほか |
制作 | 米澤桂子、橋本直樹 |
主題歌・挿入歌 | - |
公式サイト | - |
参考価格 | 5,587円(税込) |
2005年に市川準監督により、イッセー尾形主演で映画化された。第57回ロカルノ国際映画祭(スイス)コンペ部門審査員特別賞などを受賞。サンダンス映画祭ノミネート。(引用元: Wikipedia)
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感想・評価
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創作における原点的な作品
村上春樹の小説を市川準監督が映画化したこの作品は、非常に独特なつくりをしています。小説をそのまま抜き出したようなモノローグ、部屋のセットの左右の壁をぶち抜き、部屋にいるのに風が流れるという演出、坂本龍一さんの美しい旋律……。とにかく美しくて、ずっと観ていたいと思いました。
物語は、トニー滝谷という男性の反生を淡々と描くものです。常に孤独と共に生きてきた彼は、美しい妻と結婚。しかし彼女は交通事故で他界してしまい、妻にそっくりな女性を雇い入れるのですが……。イッセー尾形さんの抑えた演技と、宮沢りえさんの1人2役が素晴らしい。
この作品との出会いはちょっと変わっていて、大学の授業で初めて観たのです。確か小説を書く的なやつでした。僕は物書きになりたかったので、めっちゃやる気満々で臨んでいたのですが、先生が同級生の女の子をたいそう気に入ってしまい、非常に悔しい想いをしたのを覚えています(僕の人生はほとんど嫉妬にまみれている気がします……)。
そんなこんなで授業にも、先生にもいい思い出はまるでないのですが(えこひいきがすごかった)、この映画に出会わせてくれたので水に流します。
授業で一部しか観られなかったのですぐDVDを借りてきて、家で1人で観て、こういう世界が自分にとって一番息がしやすくて、寂しいけれど安心すると感じました。今はなかなか創作をできないけど、この作品に流れる空気は、自分が本当に好きな文体や空気感にすごく近いのです。それもあって、大切な作品です。
余談ですが、授業で「ナレーションは誰だと思いますか?」と先生が質問して、誰も答えられなかったけど俺は一発で西島秀俊さんだってわかったからな!(手を挙げなかったけど)と今でもちょっと思っています。水に流せてない……?
映画ライター/編集者
SYOさん (男性・30代)
3位(70点)の評価