1分でわかる「日本酒」
奥深い日本酒の魅力とは
米を原料とし、アルコール度数が22度未満の清酒である日本酒。清酒はおもに「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」の3つに分けられ、これらはまとめて”特定名称酒”と呼ばれます。日本酒の種類はこれだけにとどまらず、白く濁ったものを指す「にごり酒」や熟成期間の長い「古酒」、特定の地域で作られた「地酒」など、酒がもつ特徴によってさらに細分化されることも。これら1つ1つの酒でも、甘口でフルーティーな味わいのものから、辛口淡麗な酒まで、銘柄ごとにもつ風味はさまざまです。
「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」の違い
上記したように、日本酒は大きく分けて「吟醸酒」「純米酒」「本醸造酒」の3種類。これらは使われている材料や製法、味わいが異なっています。また、吟醸酒と純米酒の両方の特徴をもつ「純米吟醸酒」というものも存在します。
米・麹・水のみで造られる純米酒

鳳凰美田(ほうおうびでん)
(引用元: Amazon)
米、米麹、水だけで造られた日本酒を純米酒と呼びます。米だけで造られているからこそ感じられる、米本来の旨みや香りが魅力。純米酒は多くのメーカーが製造していますが、なかでも「飛露喜」(廣木酒造)や「鳳凰美田」(小林酒造)といったブランドのものは、米本来の奥深い旨みと香りを堪能できる代表的な銘柄です。
すっきり辛口な本醸造酒

十四代(じゅうよんだい)
(引用元: Amazon)
本醸造酒とは、米のほかに醸造アルコールが原料の日本酒のこと。醸造アルコールは辛口で、米の旨味を活かしながらもすっきりとした味わいを楽しめます。「十四代 本丸 秘伝 玉返し」(高木酒造)や「八海山 特別本醸造」(八海醸造)など、すっきりとした後口で料理の味を引き立てる食中酒にぴったりな銘柄が多数存在します。
長時間発酵で造られる吟醸酒
吟醸酒も本醸造酒と同様、原料に醸造アルコールを添加したお酒ですが、製造方法が異なります。吟醸酒の製法は、通常よりも低い温度で長時間発酵させる「吟醸造り」。発酵させることにより、フルーティーで華やかな香りが生まれます。「出羽桜 桜花 吟醸酒」(出羽桜酒造)や「吟醸ふなぐち菊水一番しぼり」(菊水酒造)などは、吟醸香と呼ばれる華やかな香りが特徴的な人気の銘柄です。
純米酒と吟醸酒の特徴を持った純米吟醸酒

十四代(じゅうよんだい)
(引用元: Amazon)
これまでに紹介した3つのほかに、純米酒と吟醸酒の特徴を併せもつ純米吟醸酒や純米大吟醸酒という種類もあります。純米吟醸酒とは、米・米麹・水のみを使い、「吟醸造り」によって醸造されている酒のこと。「而今 純米大吟醸」(木屋正酒造)や「獺祭 純米大吟醸」(旭酒造)など、純米ならではの米の旨みと、吟醸造りが生み出す華やかな香りのバランスが際立つ銘柄が多数存在します。
日本酒の味の目安を見極める「日本酒度」と「酸度」とは
日本酒初心者や飲み慣れていない人だと、どれが飲みやすいか判断が難しい場合があります。日本酒選びの際は「日本酒度」と「酸度」に注目すると、大方の味を予想できます。日本酒度とは、日本酒の辛口度を表す数値。日本酒度がマイナス方向に大きいと甘口で、プラス方向に大きいと辛口になります。そして、酸度は日本酒に含まれる酸のこと。数値が高いほど刺激を感じやすく、辛口になる傾向があります。甘口で飲みやすい酒を探す際は、日本酒度・酸度ともに低いものを選ぶと良いでしょう。
その他の選び方のポイント:アミノ酸度とアルコール度数
日本酒の味わいをさらに深く知るためには、「アミノ酸度」と「アルコール度数」も重要な指標です。
- アミノ酸度: 日本酒の旨みやコクの指標です。アミノ酸スコアが高いほど、旨みが強く濃厚な味わいになります。
- アルコール度数: 一般的に15〜16度前後が多いですが、低アルコール(10度前後)や原酒(18度以上)もあります。アルコール度数が低いと軽快で飲みやすく、高いと濃厚で飲みごたえのある味わいになります。
初心者におすすめの選び方
これらの指標を参考にしつつ、好みに合わせて日本酒を選ぶと良いでしょう。
- 甘口で飲みやすい日本酒: 日本酒度と酸度がともに低く、アルコール度数も低めのものを選びましょう。フルーティーな香りの純米吟醸酒や純米大吟醸酒もおすすめです。
- フルーティーで華やかな日本酒: 吟醸造りによる吟醸酒や純米吟醸酒、純米大吟醸酒を選びましょう。特定の酵母を使用したものも華やかな香りが楽しめます。
- 食事と合わせやすい辛口の日本酒: 日本酒度が高く、酸度もやや高めのものがおすすめです。本醸造酒や純米酒の中には、すっきりとして料理の味を邪魔しない銘柄が多くあります。
日本酒の楽しみ方・ペアリング
日本酒と料理のペアリングは、日本酒の魅力を最大限に引き出します。
- 純米酒と和食: 米の旨みが豊かな純米酒は、出汁を活かした和食全般と相性が良いです。特に魚料理や煮物、寿司などとよく合います。
- 吟醸酒・大吟醸酒と洋食: 華やかな香りの吟醸酒や大吟醸酒は、クリーム系の料理や魚介のカルパッチョ、軽めのチーズなど、繊細な味わいの洋食とも意外なほどマッチします。
- 本醸造酒と揚げ物・中華: すっきりとした辛口の本醸造酒は、揚げ物や焼き鳥、中華料理など、油を使ったしっかりとした味付けの料理と相性が抜群です。口の中をさっぱりとリフレッシュしてくれます。
- スパークリング日本酒と食前酒・デザート: 泡が心地よいスパークリング日本酒は、食前酒としてだけでなく、フレッシュなフルーツや洋菓子などのデザートとも好相性です。
どこででも手に入る安定感
コンビニでも手に入り、しかもそこそこ美味しく、値段もそこそこな安定感を持ったお酒です。仕事終わりに、今日は日本酒がいいな、と思っても酒屋が開いていない。そんな時、おそらく大体どこででも置いてあるお酒がコレです。どのランクのものを購入してもあまり失敗がないのもポイントです。
なでしこさん
3位(70点)の評価
純米吟醸酒として定番の銘柄!
米どころ新潟の純米吟醸酒で本格的な味わいを楽しめ、酒好きな方は頻繁に耳にする銘柄です。仕込み水は八海山系の伏流水を使うなど飲みやすくすることにこだわり、スッキリした飲みごたえで酒米の旨味を引き出してくれます。
こいがくぼさん
3位(90点)の評価
八海山系の清水!
新潟県生まれの日本酒で八海山系の伏流水が使われています。すっきりしていて飲みやすく切れ味が半端ないですね。のど越しもいいので好きです。料理にもよく合って食事と一緒に飲みたいお酒です。後味に軽い苦みが特徴的で好きなポイントでもあります。
バロンくんさん
3位(70点)の評価