1分でわかる「フルボディ赤ワイン」
濃厚な飲み口をもつフルボディ赤ワインとは

ドメーヌ・マニエ ヴォーヌ・ロマネ
(引用元: Amazon)
赤ワインの風味や色味の強さは、「ボディ」と呼ばれる“重さ”で表現され、フルボディはその中でも特に強いものを指します。ワインのボディは、タンニン、酸味、アルコール度数のバランスによって決まります。フルボディの赤ワインは、タンニンが豊富で渋みのあるブドウから作られており、強い渋みや酸味、高いアルコール度数による濃厚な味わいが特徴です。フルボディの赤ワインは、脂がしっかり乗った肉料理やビーフシチュー、ローストビーフ、熟成チーズなど、濃厚な料理や風味豊かな食材と相性が良いことで人気を集めています。
フルボディ赤ワインで使用されるブドウ品種
フルボディ赤ワインによく使われるブドウ品種には、以下のようなものがあります。
- カベルネ・ソーヴィニヨン: ボルドー地方原産で、力強いタンニンとカシスのような凝縮した果実味が特徴です。長期熟成にも向いています。
- シラー/シラーズ: フランスのローヌ地方原産(シラー)やオーストラリア(シラーズ)で栽培され、スパイシーな風味と豊かな果実味、なめらかなタンニンが魅力です。
- メルロー: カベルネ・ソーヴィニヨンよりもタンニンが穏やかで、プラムのようなまろやかな果実味が特徴です。ブレンドにも単一品種でも楽しまれます。
- サンジョヴェーゼ: イタリアのトスカーナ地方を代表する品種で、豊かな酸味としっかりとしたタンニン、チェリーやハーブのような風味が特徴です。
主な生産国や地域としては、フランスのボルドー地方、アメリカのカリフォルニア、イタリアのトスカーナ、オーストラリアなどが挙げられます。これらの産地は、それぞれの気候や土壌がブドウの個性とフルボディワインのスタイルを育んでいます。
初心者におすすめのフルボディ赤ワインの飲み方
基本的にフルボディのワインは、ブドウの皮や種に含まれる“タンニン”による渋みが特徴のワインが多めです。そのため、初心者よりも飲み慣れたワイン通向けという意見もあります。しかし、工夫次第で初心者でも飲みやすくなります。
フルボディ赤ワインの適温
赤ワインの渋みは温度が高いほど和らぐため、常温(16℃〜18℃)で飲むのがおすすめです。夏場は少し冷やしすぎたワインを室温に置いてなじませることで、本来の風味を引き出すことができます。
空気に触れさせて味わいをまろやかに
ワインを空気に触れさせると味わいがまろやかになります。飲む前にガラス容器に移すデキャンタージュや、グラスに注いで時間を置くブリージングが効果的です。フルボディの赤ワインは、開栓後30分から1時間程度時間を置くと、香りが開いてより楽しめます。
適切なグラス選び
フルボディの赤ワインには、ボウル部分が大きく丸みを帯びたグラスが適しています。ワインが空気に触れる面積が広がり、香りがグラス内に留まりやすくなるため、複雑なアロマをより深く感じることができます。
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マイナー産地マディランを世界に知らしめた逸品!
フルボディワインランキング1位は、アランブリュモンのシャトー・モンテュス!
生産者のアラン・ブリュモンは、ボルドーの南、南西地区にあるマイナー産地であったマディランとタナ品種の実力を世界に知らしめた人物です。
このワインは「俳優のトム・クルーズが自家用機でわざわざ買いに行ったワイン!」としてセンセーショナルに宣伝されることが多いですが、その内容は非常に丁寧に造られた高品質なもの。
チーズと合わせて味わったときに初めて「マリアージュ」というものを理解した、想い出深いワインでもあります。
タンニンの語源にもなった土着品種のタナを使用し、凝縮した果実味と濃厚で力強くありながらも滑らかな口当たりが味わえます。パワフルなだけでなく、しっとりとしたエレガントさも持ち合わせているバランスにも優れるワインといえます。
力強いワインをお探しの方は是非一度飲んでみてください。[続きを読む]
ワインコンサルタント・ソムリエ
楠瀬 肇さん
1位(100点)の評価
マディランは濃厚赤ワインの代名詞!フルボディ好きなら一度は飲んでみて。
ボルドーをさらに内陸に進んだ所にある南西地方は、今でこそワイン産地としてはマイナーですが、昔からボルドーよりも濃厚な赤ワインが造られることで有名でした。
その中でも、「フルボディ」の名を欲しいままにしているのが「マディラン」というアペラシオン。メインに使われるタナというブドウの品種は、もともとマディランの土着品種で、タンニンの語源になったという説があるほど豊かなタンニンとパワフルな果実味を持つ品種です。
そして、今回取り上げたドメーヌ・アラン・ブリュモンこそ、マイナーだったマディランという産地の人気を復活させた立役者!彼の造るマディランは、産地の魅力を十分に発揮していて本当に魅力的なのです。
がっしりとしたタンニンと濃厚な果実味。「フルボディ」と形容される要素を全て兼ね備えたようなワインが「シャトー・モンテュス」。フルボディ好きの方は、ぜひ一度お試しを![続きを読む]
ソムリエ・ワイン文化講師
蜂須賀 紀子さん
1位(100点)の評価