1分でわかる「ロゼワイン」
淡く美しいピンク色の、ロゼワインとは
ロゼワインは、フランス語で「バラ」を意味する名の通り、美しいピンク色が特徴です。赤ワイン用の黒ブドウを用いて白ワインのように醸造することで生まれ、その色の濃さによって味わいの傾向が異なります。色の淡いロゼはフレッシュで軽やかな味わいで、和食や魚介料理と好相性。一方、色の濃いロゼは赤ワインのようなコクと果実味があり、肉料理や中華料理によく合います。ロゼワインの主な製法には、赤ワインの醸造過程で果汁を抜くセニエ法(出血法)、短時間だけ果皮と接触させる直接圧搾法(ダイレクトプレス法)、そして赤ワインと白ワインを混ぜ合わせるブレンド法(アッサンブラージュ法)などがあり、それぞれがワインの色合いや風味に影響を与えます。
ロゼワインの主な製法
上記で説明した通り、ロゼワインの美しいピンク色は、主に以下の3つの製法によって造られます。それぞれの製法が、ワインの色合いや風味に影響を与えます。
- セニエ法(出血法):赤ワインの醸造過程で、発酵途中の果汁の一部を抜き取り、その果汁を白ワインのように発酵させる方法です。果皮との接触時間が比較的長いため、色合いが濃く、果実味やコクのある味わいになりやすいです。
- 直接圧搾法(ダイレクトプレス法):黒ブドウを破砕・圧搾し、短時間だけ果皮と接触させてから果汁を発酵させる方法です。果皮との接触時間が非常に短いため、淡いピンク色で、フレッシュかつ軽やかな味わいのワインが生まれます。プロヴァンスロゼに多く見られます。
- ブレンド法(アッサンブラージュ法):白ワインと赤ワインを混ぜ合わせてロゼワインを造る方法です。ヨーロッパの一部の地域ではテーブルワインに限り認められていますが、多くの原産地呼称制度では禁止されています。ただし、シャンパンなどの一部のスパークリングワインでは伝統的に認められている製法です。
色の濃さと味わいの関係
ロゼワインは、色の濃さで味わいの傾向を判断し、料理とのペアリングを楽しむことができます。淡いピンク色のロゼは、直接圧搾法で造られることが多く、フレッシュですっきりとした味わいが特徴で、和食や魚介料理、軽いパスタなどとよく合います。一方、濃いピンク色のロゼは、セニエ法などで造られることが多く、赤ワインのようなコクと果実味があり、ローストポークや中華料理、BBQといったしっかりとした味わいの料理との相性が抜群です。
ロゼワインの選び方
自分にぴったりのロゼワインを見つけるために、いくつかの選び方のポイントを押さえておきましょう。
味わいで選ぶ
ロゼワインの味わいは、甘口から辛口、軽めから重めまで様々です。
- 甘口・辛口:ラベルに「辛口(Dry/Sec)」、「やや辛口(Off-Dry/Demi-Sec)」、「甘口(Sweet/Doux)」などの表記がある場合があります。食前酒や魚介料理には軽めの辛口、デザートワインとしては甘口が人気です。
- 軽め・重め:色の濃さに加えて、ブドウ品種や製法によって味わいの骨格が変わります。軽やかなロゼは、フレッシュな酸味と繊細な果実味があり、サラダやハーブ料理に。重厚なロゼは、ベリー系の豊かな果実味とコクがあり、肉料理や煮込み料理によく合います。
タイプで選ぶ
ロゼワインには、泡のない「スティルワイン」と、泡のある「スパークリングワイン」があります。
- スティルロゼ:食事とじっくり楽しむのに適しており、料理のジャンルを選ばない万能さが魅力です。
- スパークリングロゼ:きめ細やかな泡が特徴で、乾杯やアペリティフ、パーティーシーンを華やかに演出します。ロゼシャンパンやロゼカヴァなどが有名です。
生産地で選ぶ
ロゼワインは世界中で造られていますが、特に有名な産地を知ることで、好みのスタイルを見つけやすくなります。
- プロヴァンス(フランス):世界最大のロゼワイン産地として知られ、淡いサーモンピンクの色合いと、ドライで軽やかな辛口ロゼが特徴です。ハーブや柑橘系の香りが楽しめ、地中海料理との相性が抜群です。
- ロワール(フランス):アンジュー地方の「ロゼ・ダンジュ」に代表される、やや甘口でフルーティーなロゼが有名です。果実味豊かで飲みやすく、デザートや軽食にも合わせやすいです。
- イタリア:北部のヴァルポリチェッラや南部のプーリアなどで造られ、フレッシュで果実味豊かなロゼが多いです。イタリア料理全般によく合います。
- アメリカ(特にカリフォルニア):ジンファンデル種の「ホワイトジンファンデル」に代表される、フルーティーでやや甘口のロゼが人気です。カジュアルなシーンで親しまれています。
ブドウ品種で選ぶ
ロゼワインは、様々な黒ブドウ品種から造られます。品種によって個性豊かな味わいが生まれます。
- ピノ・ノワール:繊細なアロマと酸味が特徴で、エレガントなロゼワインになります。
- グルナッシュ:ベリー系の果実味とスパイス感が特徴で、プロヴァンスロゼの主要品種です。
- サンジョヴェーゼ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー:これらの品種からも、そのブドウの特徴を反映したロゼワインが造られます。
ロゼワインをより美味しく楽しむヒント
ロゼワインをより美味しく、そして長く楽しむためのヒントをご紹介します。
適温で楽しむ
ロゼワインは、白ワインと同様に冷やして飲むのが基本です。適切な温度で飲むことで、その香りや味わいが最大限に引き出されます。
- 辛口のロゼ:8〜10℃が適温とされています。
- 甘口やフルーティーなロゼ:6〜8℃で冷やすと、果実味がより際立ちます。
- スパークリングロゼ:さらに低めの5〜7℃で冷やすと、泡立ちとフレッシュさが引き立ち、爽快な喉越しが楽しめます。
グラス選び
ロゼワインの香りと味わいを最大限に引き出すためには、適したグラスを選ぶことも重要です。
- 白ワイン用グラス:チューリップ型で口元が少しすぼまった白ワイン用のグラスが、香りを閉じ込め、口の中でワインが広がりやすくなるため適しています。
- 万能型グラス:特定のグラスがない場合は、どんなワインにも対応できる万能型グラスでも美味しく楽しめます。
- スパークリングロゼ:フルートグラスや、やや口の広いクープ型グラスもおすすめです。
保存方法
ロゼワインを美味しく保つためには、適切な保存が不可欠です。
- 開栓前:直射日光を避け、温度変化の少ない冷暗所での保管が理想的です。ワインセラーがあればベストですが、なければ床下収納や冷暗な場所を選びましょう。冷蔵庫での長期保存は、温度が低すぎるため推奨されません。
- 開栓後:開栓後は空気に触れることで酸化が進むため、できるだけ早く飲み切ることが推奨されます。残った場合は、ワインストッパーで密閉し、冷蔵庫で保管してください。スパークリングロゼの場合は、専用のシャンパンストッパーを使用し、炭酸が抜けるのを防ぎましょう。通常、開栓後2〜3日以内に飲み切るのが目安です。
スパークリングで飲みやすい
こちらはスパークリングロゼワインで泡がたくさん出てきて見た目にも楽しいです。辛口ですがすっきりしていておいしい。料理にも合うので食事の時間が楽しみになります。値段も安価なので普段から気楽に飲めるワインです。
ストラ君さん
3位(70点)の評価
有名なワイン
ニコニコマークのコルクが特徴的なイタリア・サンテロ社のスパークリングロゼワインです。味は、辛口であり料理にとても合うので好きです。日本のワイン漫画でも泡が美しいと紹介されたこともあるので、知名度が高いワインになっています。
ミントさん
2位(90点)の評価
大好きなイタリアワイン!
私はイタリアのワインが何だかんだで一番好きです。こちらのワインも辛口で、本格的なワインです。しっかりボリュームがありながらも、辛口でスッキリしているから料理の邪魔をしません。ワイン通や辛口好きの方には特におすすめです。
ひとみさん
4位(85点)の評価